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大企業向けワークフローシステムの選び方とは?失敗しないためのポイントと活用のコツを解説

大企業におけるワークフローシステムの導入は、業務効率化やガバナンス強化を実現する重要な取り組みです。しかし、複雑な組織構造や多様な承認経路、頻繁な組織改編など、大企業特有の課題に対応できるシステムを選定することは容易ではありません。
本記事では、大企業向けワークフローシステムの選定基準や比較ポイントを具体的に解説します。さらに、導入時の失敗を防ぐための注意点や、現場での活用を促進するコツについても詳しく紹介します。自社に合ったシステム選びのヒントとして、ぜひご活用ください。

Writer Profile

藤原 賢太

富士ソフト株式会社
ソリューションビジネスユニット
ソリューション事業本部 営業統括部
ソリューション営業部 第4営業グループ リーダー

2019年 富士ソフト入社。AWS関連ソリューションの営業やDX商材の全社横断営業を経て、現在はペーパーレス化やレガシーシステム脱却といった業務プロセス改善に関するソリューションの営業を行っている。

  著者 藤原 賢太  

大企業が抱えるワークフローの課題

大企業においてワークフローシステムの導入を検討する際には、まず自社が抱える課題を明確にすることが重要です。組織規模が大きくなるほど、承認経路の複雑化や部門間の連携不足といった問題が顕在化します。
ここでは、大企業特有のワークフロー課題について整理し、システム選定の前提となる理解を深めていきます。

複雑な承認経路への対応

大企業では、稟議書や経費申請などの承認フローが複数の部門や階層を経由するケースが一般的です。承認者の数が多く、条件によって経路が分岐する複雑な業務も少なくありません。
従来の紙やメールベースの運用では、承認の進捗が見えにくく、差し戻しや再申請が発生した際の対応に時間がかかります。また、承認者が不在の場合の代理承認ルールが明確でないと、業務が停滞してしまうリスクもあります。

頻繁な組織改編への対応

大企業では、事業の拡大や再編に伴い、部署の統廃合や人事異動が頻繁に発生します。組織変更のたびに承認ルートを手動で修正する作業は、情報システム部門にとって大きな負担となります。
組織マスタと連携し、自動的に承認経路を更新できる仕組みがないと、運用の手間が増大するだけでなく、承認ミスや業務停滞のリスクも高まります。また、過去の承認履歴を適切に保持できることも、監査対応の観点から重要です。

外部システムとの連携要件

大企業では、ERPや会計システム、人事システムなど、多数の基幹系システムが稼働しています。ワークフローシステムは、これらの既存システムとシームレスに連携できることが求められます。
たとえば、経費精算のワークフローでは、承認完了後に自動的に会計システムへデータを連携する必要があります。また、人事情報を参照して承認者を自動決定する機能も有用です。

セキュリティとガバナンス

大企業においては、個人情報や機密情報を含む申請書類を扱うことも多く、高度なセキュリティ対策が必要です。アクセス権限の細かな設定や、操作ログの記録、データの暗号化といった機能が求められます。
また、内部統制やコンプライアンスの観点から、承認履歴を長期間保存し、監査時に迅速に提示できる体制も必要です。さらに、グループ会社や海外拠点を含めた全社的な運用を行う場合には、多言語対応や地域ごとの法規制への対応も考慮しなければなりません。

大企業向けワークフローシステムの選定基準

大企業がワークフローシステムを選定する際には、自社の業務特性や組織規模に適した機能を備えているかを慎重に評価する必要があります。ここでは、選定時に重視すべき具体的な基準について解説します。
これらの基準を参考に、自社の要件と照らし合わせながら、最適なシステムを見極めていきましょう。

承認フローの柔軟性

大企業の業務では、申請内容や金額、部門によって承認経路が変わるケースが多く見られます。そのため、ワークフローシステムには、条件分岐や並列承認、代理承認といった柔軟な設定機能が求められます。
ノーコードやローコードで承認フローを設定できるシステムであれば、情報システム部門の負担を軽減しながら、現場の要望に迅速に対応できます。また、承認経路のシミュレーション機能があると、設定ミスを事前に防ぐことができます。
承認フローの設定が直感的に行えるかどうかは、運用開始後の改善スピードにも影響する重要な要素です。

拡張性とカスタマイズ性

大企業では、業種や業務内容によって独自の要件が発生することがあります。標準機能だけでは対応できない場合に、システムをどの程度カスタマイズできるかが重要です。
カスタマイズの方法としては、設定変更による対応、プラグインやアドオンの追加、プログラム開発による機能拡張などがあります。将来的な業務拡大や制度変更にも対応できるよう、拡張性の高いシステムを選ぶことが望ましいです。
ただし、過度なカスタマイズはバージョンアップ時の負担増加につながるため、標準機能でどこまで対応できるかを見極めることも大切です。

運用とメンテナンス性

システム導入後の運用フェーズでは、承認フローの変更や新規申請書の追加といったメンテナンス作業が継続的に発生します。これらの作業を現場の担当者が自ら行えるかどうかは、情報システム部門の負荷に直結します。
管理画面が分かりやすく、マニュアルなしでも操作できるシステムであれば、運用の属人化を防ぎ、担当者の交代時にもスムーズに引き継ぐことができます。また、ベンダーのサポート体制や、オンラインヘルプの充実度も確認しておくべきです。
運用のしやすさは、長期的なシステム活用において非常に重要な評価ポイントとなります。

利用者数とコスト構造

大企業では数千人から数万人規模でシステムを利用することも珍しくありません。利用者数が増えるほど、ライセンス費用やクラウドサービスの従量課金が膨らむ可能性があります。
料金体系は製品によって大きく異なり、ユーザー数課金、同時接続数課金、機能別課金などさまざまです。自社の利用規模と予算を踏まえ、長期的なコストを試算することが必要です。
また、初期導入費用だけでなく、保守費用やバージョンアップ費用、カスタマイズ費用なども含めた総保有コストを比較検討することが重要です。

料金体系 特徴 適した企業規模
ユーザー数課金 登録ユーザー数に応じて課金される 利用者数が明確な企業
同時接続数課金 同時にアクセスする人数で課金される 利用頻度にばらつきがある企業
機能別課金 利用する機能に応じて課金される 段階的に機能を拡張したい企業
定額制 利用人数に関わらず固定料金 大規模利用を見込む企業

主要なワークフローシステムの比較

大企業向けのワークフローシステムには、多様な製品が存在します。それぞれの製品には独自の強みや特徴があり、自社の業務要件に合ったシステムを選ぶことが大切です。ここでは、代表的なワークフローシステムの特徴と、選定時の比較ポイントについて整理します。

主要製品の特徴

大企業向けワークフローシステムとして、さまざまな製品が提供されています。クラウド型とオンプレミス型、ノーコード対応の有無、既存システムとの連携機能など、製品ごとに異なる特性があります。
自社の既存システム環境やセキュリティポリシー、将来的な拡張性を考慮して、最適な導入形態と機能を持つ製品を選定することが求められます。また、ベンダーの導入実績やサポート体制も重要な判断材料です。
導入前に複数の製品を比較し、デモやトライアルを通じて実際の操作感を確認するとよいでしょう。

システム比較のポイント

ワークフローシステムを比較する際には、機能面だけでなく、導入のしやすさや運用の継続性も考慮する必要があります。特に、大企業では既存の業務プロセスとの整合性や、全社展開時のスケーラビリティが重要です。
評価項目としては、承認フローの設定方法、画面のカスタマイズ性、モバイル対応、多言語対応、監査機能、バックアップ体制などが挙げられます。これらの項目について、自社の優先順位をつけて評価することが望ましいです。
また、導入後のバージョンアップ頻度や、ベンダーのロードマップも確認しておくことで、長期的な利用を見据えた判断ができます。

比較項目 確認ポイント
承認フロー設定 ノーコードで設定可能か、条件分岐に対応しているか
外部連携機能 API連携やデータベース連携の柔軟性
組織改編対応 人事マスタとの連携や自動反映機能の有無
セキュリティ アクセス制御、暗号化、ログ管理の充実度
モバイル対応 スマートフォンやタブレットでの承認可否
多言語対応 海外拠点での利用を想定した言語サポート
導入実績 同規模企業での導入事例の豊富さ
サポート体制 問い合わせ対応の迅速性と専門性

クラウド型とオンプレミス型の選択

ワークフローシステムの導入形態には、クラウド型とオンプレミス型があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自社の要件に合わせて選択することが重要です。
クラウド型は、初期導入コストが低く、短期間で導入できる点が魅力です。また、自動バージョンアップにより常に最新機能を利用できます。一方、オンプレミス型は、既存システムとの連携がしやすく、セキュリティ要件が厳しい企業に適しています。
近年では、クラウド型でもセキュリティ対策が強化されており、大企業での導入事例も増加しています。自社のIT戦略やセキュリティポリシーと照らし合わせて、最適な形態を選択しましょう。

導入を成功させるためのポイント

ワークフローシステムの導入プロジェクトを成功させるためには、技術的な選定だけでなく、組織全体を巻き込んだ取り組みが必要です。導入前の準備から運用開始後の定着まで、各フェーズで押さえるべきポイントがあります。
ここでは、導入を円滑に進め、現場での活用を促進するための具体的な方法について解説します。

現場を巻き込んだ要件定義

ワークフローシステムの導入において、最も重要なのは現場の業務を正確に把握し、要件として整理することです。情報システム部門だけで要件を決めてしまうと、実際の業務フローと乖離したシステムになるリスクがあります。
各部門から代表者を選出し、現状の業務フローや課題をヒアリングすることで、実効性の高い要件定義が可能になります。また、承認者や申請者の意見を反映させることで、導入後の受け入れもスムーズになります。
要件定義の段階で、運用ルールや承認基準も合わせて整理しておくことで、導入後の混乱を防ぐことができます。

段階的な導入とテスト運用

大企業で全社一斉にワークフローシステムを導入すると、トラブル発生時の影響範囲が大きくなります。そのため、特定の部門や業務から段階的に導入し、問題点を洗い出しながら展開することが推奨されます。
まず、比較的シンプルな業務フローでパイロット運用を行い、操作性や設定の妥当性を検証します。その後、フィードバックをもとに改善を加えながら、徐々に対象範囲を広げていくアプローチが有効です。
テスト運用期間中は、利用者からの質問や要望を積極的に収集し、運用マニュアルやFAQに反映させることで、本格展開時の負担を軽減できます。

利用者教育とサポート体制

新しいシステムを導入する際、利用者への教育とサポート体制の整備は不可欠です。特に、ITリテラシーにばらつきがある大企業では、丁寧な説明と継続的なフォローが求められます。
導入前には、申請者向けと承認者向けに分けた操作研修を実施することが望ましいです。また、マニュアルは紙やPDFだけでなく、動画やオンラインヘルプも用意すると、利用者が自己解決しやすくなります。
導入直後は問い合わせが集中するため、ヘルプデスクの体制を一時的に強化し、迅速に対応できる環境を整えることが定着のために大切です。問い合わせ内容を分析し、FAQに追加することで、徐々にサポート負荷を軽減できます。

継続的な改善と運用の見直し

ワークフローシステムは導入して終わりではなく、継続的に改善していくことで真の効果を発揮します。運用開始後も、利用者の声を収集し、承認フローや画面レイアウトの改善を進めることが重要です。
定期的に利用状況を分析し、承認に時間がかかっている業務や、差し戻しが多い申請書を特定することで、業務プロセス自体の見直しにつながります。また、新しい業務が発生した際には、速やかにワークフローに組み込むことで、システムの価値を高められます。
運用チームを設置し、定期的にレビュー会議を開催することで、継続的な改善サイクルを回すことができます。

ワークフローシステムの活用のコツ

ワークフローシステムを導入しても、現場で十分に活用されなければ期待した効果は得られません。システムの機能を最大限に引き出し、業務効率化を実現するためには、いくつかの工夫が必要です。
ここでは、導入後の活用を促進し、組織全体でシステムを定着させるためのコツについて紹介します。

承認業務のモバイル化

大企業の経営層や管理職は、外出や出張の機会が多く、オフィスで承認作業ができないことがあります。承認の遅延は業務全体のスピードに影響するため、モバイル対応は非常に重要です。
スマートフォンやタブレットから承認できる環境を整備することで、場所や時間に縛られない柔軟な働き方が可能になります。また、プッシュ通知機能を活用すれば、承認依頼を見逃すリスクも減らせます。
モバイル画面は、PCと同等の情報を表示しながらも、操作性を損なわないデザインであることが求められます。

承認状況の可視化と通知機能

申請者が承認の進捗を把握できないと、問い合わせが増えて担当者の負担が増します。ワークフローシステムでは、申請書がどの段階にあるか、誰が承認待ちかをリアルタイムで確認できる機能が有用です。
また、承認者には未承認の申請が溜まっていることをメールやシステム内通知で知らせることで、処理の遅延を防げます。承認期限を設定し、期限が近づいたらアラートを表示する機能も効果的です。
可視化と通知機能を適切に設定することで、承認業務の滞留を減らし、全体の処理スピードを向上させることができます。

データ分析による業務改善

ワークフローシステムには、申請から承認までの時間や、差し戻しの回数などのデータが蓄積されます。これらのデータを分析することで、業務のボトルネックや非効率な部分を発見できます。
たとえば、特定の承認者で処理が滞っている場合には、承認権限の見直しや代理承認ルールの整備が必要かもしれません。また、差し戻しが多い申請書は、入力項目の見直しや記入例の追加が有効です。
定期的にレポートを作成し、関係部門と共有することで、継続的な業務改善につなげることができます。

外部システムとの連携強化

ワークフローシステム単体での活用だけでなく、他のシステムとの連携を強化することで、さらなる効率化が実現できます。たとえば、経費精算システムと連携すれば、承認完了後に自動的に経理処理が進みます。
また、電子契約システムとの連携により、契約書の承認から締結までをシームレスに行うことも可能です。さらに、人事システムとの連携では、組織改編や人事異動の情報を自動反映できるため、運用負荷が大幅に軽減されます。
連携範囲を段階的に広げることで、業務プロセス全体のデジタル化を推進できます。

連携先システム 連携内容 期待される効果
会計システム 承認完了データの自動連携 経理処理の迅速化と入力ミスの削減
人事システム 組織情報や人事情報の同期 組織改編時の設定変更の自動化
電子契約システム 契約書承認から締結までの連携 契約業務の効率化とペーパーレス化
勤怠管理システム 休暇申請の連携 勤怠データの一元管理
文書管理システム 承認済み文書の自動保管 文書の検索性向上と保管コストの削減

まとめ

大企業におけるワークフローシステムの選定は、複雑な承認経路や頻繁な組織改編、外部システムとの連携といった課題に対応できる機能を持つ製品を見極めることが重要です。承認フローの柔軟性、拡張性、運用のしやすさ、セキュリティ対策など、多角的な視点での評価が求められます。
導入を成功させるためには、現場を巻き込んだ要件定義や段階的な展開、利用者教育とサポート体制の整備が不可欠です。導入後も継続的な改善を行い、モバイル化やデータ分析、外部連携の強化を進めることで、システムの価値を最大化できます。
自社の業務特性や組織規模に適したワークフローシステムを選定し、計画的に導入・運用することで、業務効率化とガバナンス強化を実現し、DX推進の基盤を築くことができるでしょう。

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