『FSDTV Mobile』はデジタルテレビソフトウェアパッケージ「FSDTV Middleware for ARIB」をベースに、ワンセグ受信端末用に最適化した製品です。ワンセグ放送受信の基本機能を装備しているため、製品開発コスト・期間の圧縮に貢献するとともに、付加価値機能開発などへの開発資源のシフトを実現。激戦のワンセグ放送受信端末市場で、選ばれるための製品づくりを支援いたします。
モバイルテレビの可能性を追求するクロスプラットフォーム構造
モバイルテレビはワンセグのみではありません。ラジオ、音楽ダウンロード、データダウンロードなど、楽しみ方はさらに広がり、携帯できるエンターテインメントは進化し続けています。
富士ソフトでは、それらのご要望に応え、モバイルテレビの可能性を追求していく「クロスプラットフォーム構造」のもと、モバイルテレビの規格と、あらゆるプラットフォームに対応済み。さらに、エンターテインメント性を追求する数々のアプリケーション開発を進めています。
クロスプラットフォーム構造の横軸では、放送規格の進化を示しています。
国内向けのワンセグ・3セグなど放送規格への対応と同時に、世界の放送規格開発をいち早く進めていきます。
モバイルテレビでは、楽しみ方も進化していきます。どこでもテレビが見られることから、5.1chで迫力ある音で楽しみたい、映画を見たい、過去のテレビを見たい、そしてモバイルならではの、外出先から家のリビングにあるコンテンツを見たい。。。クロスプラットフォーム構想の縦軸では、こうした楽しみ方の欲求をかなえていく進化の方向性を示しているのです。
マルチユースな商品展開が可能
クロスプラットフォームの特長は、日本国内の場合は、これらの放送規格が、個別ではなく、組み合わせていくことも可能なマルチユース性です。
「FSDTV Mobile」ならば、ワンセグ受信機能に加えて、3セグ、12セグメントの地上デジタル放送まで受信できる、マルチユース性を商品にもたらすことが可能です。
ワンセグ受信端末用に最適化された『FSDTV Mobile』は各種OSとCPUに対応し、多彩なシステム環境への導入を可能にするとともに、豊富なアプリケーションで短期間・低コスト開発を実現します。
ワンセグ受信端末用に最適化されたパッケージング
地上デジタル放送に幅広く対応したソフトウェアスタックを実装しています。ワンセグ受信機器全般に対応したアプリケーション展開を実現します。
フレキシブルに構成の変更が可能
ARIBに準拠した各機能でソフトウェアスタックが構成されており、それぞれのモジュールが依存していないためモジュール単位での提供が可能です。
OS/ハードウェアを選ばない高い汎用性
さまざまなターゲットシステム環境で動作させることが可能です。また、ターゲットシステムへのポーティングサポートも行っております。
豊富なサンプルアプリケーション
提供する機能には、デジタル放送受信機の基本機能を実現したサンプルアプリケーションのソースコードが含まれております。自由にカスタマイズいただくことも可能です。
短期間、低コストでの開発を実現
ARIBに準拠した機能が準備されているため、導入時に映像音声などのアナログテレビ相当の機能が実現されています。これにより、お客様に合わせたスケジュールを実現いたします。
『FSDTV Mobile』は下記のソフトウェア構成にて提供されます。システムポーティングレイヤーについては、『FSDTV Mobile』が実際に作動するOS/ハードウェアにあわせてカスタマイズが必要となる部分です。
※1.BMLは案件に応じ、個別にご相談を承ります。『FSDTV Mobile』ソフトウェア構成図のブロック説明
| ①選局ライブラリ | 本モジュールは主機能として選局制御、チャンネルスキャン制御を行うモジュールです。 |
| ②AVライブラリ | 本モジュールはVideo、Audioデコード制御、内蔵音再生、Video、Audio出力制御を行うモジュールです。 |
| ③PSI/SIライブラリ |
本モジュールはPSIセクション(PAT、PMT、NIT)、SIセクション(BIT、SDT、EIT、NBIT、LDT)の受信制御を行うモジュールです。
○PSIセクション受信制御機能 ○SIセクション受信制御機能 |
| ④PESライブラリ |
本モジュールは字幕・文字スーパーを表示する際に必要な独立PES(映像PES、音声PESは除く)の受信制御を行うモジュールです。
○独立PES受信制御機能 |
| ⑤Downloadライブラリ |
本モジュールは放送コンテンツ表示に必要なコンテンツ情報やソフトウェアダウンロード、全受信機共通情報を取得する際に必要なDSMCCの受信制御を行うモジュールです。
○SW/全機種共通情報DL制御機能 ○SW/全機種共通情報DL情報取得機能 ○DII、DDB受信制御機能 ○DII、DDB受信情報取得機能 |
| ⑥システムポーティングレイヤー | 本レイヤーはOS/ハードウェアに関する依存関係を吸収しているライブラリ群です。OS/ハードウェアにあわせて移植する必要があります。 |
| ⑦システムポーティングレイヤー | 本レイヤーはOS/ハードウェアに関する依存関係を吸収しているライブラリ群です。OS/ハードウェアにあわせて移植する必要があります。 |
『FSDTV Mobile』のモジュール構造について
『FSDTV Mobile』は各機能モジュールへの機能要求は全てAPIとして提供します。
※FSDTVは富士ソフトの登録商標です。ワンセグ放送のサービスエリア拡大に伴い、ワンセグ放送受信機市場は競争の激化が避けられません。この激戦に勝利するためには、製品の差別化が必要不可欠です。富士ソフトではこれまでのデジタル放送関連システムの開発実績を最大限に活かしたFSDTV Mobile』で製品開発を支援いたします。貴社製品の戦略ツールとして、『FSDTV Mobile』をぜひご採用ください。
パッケージ仕様
| 品名 | 構成品 |
| FSDTV Mobile |
実行モジュール(バイナリ形式)
ユーザーズマニュアル API仕様書 |
| FSDTV Mobile SampleApplication |
プログラムソース
アプリケーション設計ガイド |
※別途、使用許諾契約書の締結が必要です。
契約形態・提供方法につきましては別途お問合せ下さい。
契約形態
■保守サービス
『FSDTV Mobile』のご購入時に、保守サービス契約の締結が必要となります。
保守サービス
『FSDTV Middleware for ARIB』のご購入時に保守サービス契約の締結が必要となります。
■テクニカルサポート
Q&A対応を行います。(サンプルアプリケーションは対象外)
基本機能
『FSDTV Mobile』は以下の機能ライブラリを提供します。
■選局ライブラリ
ARIBで規定されている選局処理シーケンスを容易に実現するモジュールです。
■PSI/SIライブラリ
ARIBで規定されているPSI、SIセクションの受信制御、バージョン管理を行うモジュールです。
■Downloadライブラリ
データ放送コンテンツの受信制御、全受信機共通データ、ソフトウェアダウンロードデータの受信制御を容易に実現するモジュールです。
■PESライブラリ
独立PESの受信制御を行うモジュールです。
■AVライブラリ
MPEG映像、MPEG音声のデコード制御、映像、音声の出力制御を行うモジュールです。
規格
『FSDTV Mobile』はARIB(社団法人電波産業会)が策定している、以下の標準規格、技術資料に準拠したソフトウェアです。
■技術資料
・ARIB TR-B14 地上デジタルテレビジョン放送運用規定
・ARIB TR-B15 BS/広域帯CSデジタルテレビジョン放送運用規定
・ARIB TR-B39 高度広帯域衛星デジタル放送運用規定
■標準規格
・ARIB STD-B10 デジタル放送に使用する番組配列情報
・ARIB STD-B24 デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式
動作環境
『FSDTV Mobile』はOS/ハードウェアの違いを吸収する移植性の高い構造です。システムポーティングレイヤーをカスタマイズすることにより、様々なOS/ハードウェアに対応することが可能です。
■対応OS
・Linux、VxWorks、Windows CE、他組込みOSに対応
■CPU
・各社対応
※詳細に関しましては、別途お問合せ下さい。