2022年1月施行:改正電子帳簿保存法とは?
考えるべきポイントについて簡単解説!

2022-01-28

2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法は、全ての企業において「デジタル化の波に乗れるかどうか」のターニングポイントになると考えています。 本掲載では「電子データ保存の義務化」を軸に、考えるべきポイントは何か、どのように対応するべきなのかをご紹介致します。

2022年1月施行:改正電子帳簿保存法とは?

2022年(令和4年)1月1日から改正電子帳簿保存法が施行されました。

スキャナ保存要件が大幅緩和され、企業が電子帳簿保存法に取り組みやすくなる一方、電子取引情報(Webサイトやメール等で受領した請求書や領収書等のPDFファイル)の電子保存義務化については、「青色申告の取り消し」といった罰則規定についての言及による各企業からの多くのお問い合わせから、改正となる直前の2021年(令和3年)12月に発表された令和4年度税制改正大綱で、2年間の経過措置が設けられる等、改正直前に様々な動きがありました。

経理部門、情報システム部門を中心に、少なからず影響があったことかと思います。

2年間の経過措置が設けられたとはいえ、来年2023年10月にはインボイス制度(※)の開始も控えており、この電子インボイスによって業務のあり方が大きく変わる、とも言われています。このことから2022年は、全ての企業において「デジタル化の波に乗れるかどうか」のターニングポイントになるのではないかと考えております。

※インボイス制度とは、売手側は買手側から正確な適用税率や消費税額等を求められた場合、記載した書類やデータを交付し、買手側は入税額控除の適用を受けるために、原則として、売手側である登録事業者から交付を受けた正確な適用税率や消費税額等の書類やデータを保存する必要があります。保存することによって仕入税額控除の適用を受けることもできます。

スキャナ保存要件緩和と電子データ保存義務化について

特に「電子データ保存の義務化」については、電子帳簿保存法に対応する/しないに関わらず、全ての企業において対応する義務があるため、注意が必要です。

電子データ保存 とスキャナ保存について

電子帳簿保存法上、電子データによる保存は、以下大きく3種類に区分されています。

①電子帳簿等保存 対象となる主な書類:

自己がコンピュータを使用して作成して取引相手に交付する書類の写し

見積書、請求書、納品書、領収書などの「控え」が該当します。
②スキャナ保存 対象となる主な書類:

取引相手から受け取った書類

請求書、領収書、契約書、見積書、注文書、納品書、検収書などが該当します。
③電子取引 対象となるデータ:

紙でやり取りしていた場合に保存が必要な情報が含まれる電子データ
(受け取った場合だけでなく、送った場合にも保存が必要になってくるので注意が必要)

請求書、領収書、契約書、見積書などが該当します。

いずれも公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が機能要件を満たすと認証するソリューションを利用することが肝要です。電子帳簿保存法対応を行うには業務領域毎に適用すべきソリューションが異なります。

弊社でご提案できる業務領域毎のソリューションは下記からご覧いただけます。
電子帳簿保存法対応 ソリューション

次回以降のコラムにおいて「契約管理/見積・発注管理」領域、および「経費・請求管理」領域についてクローズアップし、それぞれお話しできればと考えております。

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