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    VMware 仮想化ソリューション

仮想化とは

物理環境をソフトウェアでコントロールする仮想化技術は日々進歩しており、現在ではサーバーからストレージ、クライアントデスクトップ、さらにはネットワークまで仮想化することが可能になっています。
仮想化環境を導入することで、リソースを柔軟にコントロールできるため、コストの最適化が可能になります。
ここでは、仮想化の基本的なことについて紹介します。

仮想化とは

ITに関わるさまざまなところで、「仮想化」という言葉を聞くようになりました。仮想化とは、ソフトウェアによって複数のハードウェアを統合し、自由なスペックでハードウェアを再現する技術で、限られた数量の物理リソース(CPU、メモリ、ハードディスク、ネットワーク等)を、実際の数量以上のリソース(論理リソース)が稼働しているかのように見せかけることです。仮想化されたハードウェアはソフトウェアによって自由に設計できるため、柔軟性の高いシステムを構築できます。

もちろん、仮想化されたハードウェアはそのシステムにある物理的なハードウェアのスペックを超えることはできません。たとえば、2GBのストレージが10台ある場合には、構築できる仮想化ストレージの最大容量は20GBということになり、その容量を自由に振り分けることができます(あくまで理論上です)。仮想化技術は進歩を重ね、現在ではコンピューティング、ストレージ、クライアントデスクトップ、さらにはネットワークまで仮想化することが可能になっています。

仮想化は、仮想化ソフトによって実現します。複数のハードウェアの上に仮想化ソフトをミドルウェアのように配置することで、ハードウェアをひとつのリソースと捉えて、仮想化ソフト上に仮想ハードウェアを自由に構築できます。仮想化ソリューションを提供している主なベンダーには、「VMware」を提供するVMware、「Hyper-V」を提供するマイクロソフト、「Xen」を提供するシトリックス、「Red Hat Enterprise Virtualization」を提供するRed Hatなどがあります。

仮想化の仕組み

仮想化の概念は古く、貴重で高価なものだったコンピュータシステムの共同利用手法として発展してきました。コンピュータやネットワークの性能が飛躍的に向上している現代においては、それらハードウェアの物理的能力を最大限に活用し、より多くのユーザーや業務で有効に活用するための手法として、仮想化への注目度は増しています。

さらには、仮想化によって、コンピュータシステム拡張の無駄を抑制でき、既存システム(サーバー等)の統合・集約を図ることができます。これによって省資源・省コスト・省エネ化が可能になり、セキュリティの向上も実現できるなど、仮想化はコンピュータシステム運用における重要なキーワードとなっています。

仮想化技術について

コンピュータシステムを構成する様々な機器(サーバー本体、クライアントPC、ストレージ、ネットワーク等)に応じた仮想化技術(ソリューション)が用意されています。代表的な仮想化技術には次のようなものがあります。

サーバー仮想化

1台のサーバー上で複数オペレーティングシステムを同時動作させることで、複数の業務システムの処理を可能にする技術です。物理的には1台のサーバーではあるものの、複数のサーバー(論理サーバー)が稼働する仮想的サーバー環境を構築でき、多くのアプリケーションにサーバーリソース(サーバー本体、外部記録装置など)を割り当てることができます。これによって、ひとつの業務システムがサーバーを独占してしまうような無駄がなくなり、サーバーリソースをより有効に活用することができます。
サーバーのハードウェア性能の向上に伴い、サーバー仮想化技術を用いることで、多くの業務処理を行えるようになるだけでなく、既存の複数のサーバーを1台の高性能サーバーに統合することも可能になります。

デスクトップ仮想化

サーバー上に、クライアントPCのデスクトップ環境を構築することで、クライアントPCの管理運用の省力化、セキュリティの向上、情報漏えいの対策などを可能にする技術です。
企業のコンピュータシステムにおいて、これまでは各社員が使用するクライアントPCの1台毎にアプリケーションソフトのインストール、セキュリティソフトの更新、データ監視などを行わなければならず、運用管理に膨大な手間とコストがかかっていました。また、社用PCを紛失した際の情報漏えいの危険性も指摘されています。
デスクトップ仮想化技術を導入することでクライアントPCの運用管理をサーバー側に一元管理することができます。また、外出先・出張先、自宅からでも、モバイルデバイス(PC、スマートフォン、タブレット端末)を使い社内ネットワークにアクセスすることで通常業務PCのデスクトップ環境を利用できるようになります。クライアントPC側にはデータを残さないためセキュリティ管理の面でも安心です。クラウドコンピューティング環境を活かした仮想化技術として注目されています。

ストレージ仮想化技術

業務システムの拡大や取扱いデータ量の増加に応じて、ストレージ装置(ハードディスク等の補助記憶装置)の柔軟な拡張を可能にし、ストレージ装置の導入コストの適正化や集中管理を可能にする技術です。
ストレージ仮想化技術を用いることで、複数台のストレージ装置(物理ストレージ)を統合した仮想的な大容量ストレージ(論理ストレージ)をコンピュータネットワーク上に設けることができます。これによって、業務の成長に合わせたストレージ装置の増強や業務量に応じた記憶領域の分割を柔軟に行えるようになります。また、統合された仮想ストレージを集中で管理することができ、ストレージ装置毎に空き容量を個別に管理する手間などもなくなります。

ネットワーク仮想化技術

既設の物理的なネットワーク(通信回線、ルーター等のネットワーク関連装置)上に複数の異なる論理ネットワークを構築する技術です。
サーバー仮想化技術によって1台のサーバー上に複数の仮想サーバーが設置されると、それらのサーバー間やクライアントPCと接続するためのネットワークも必要になってきます。ネットワーク仮想化技術は、ハードウェア構成やネットワーク設備を変更することなく、ソフトウェア的に複数の論理ネットワークに分割することで、仮想サーバーの増加に応じたネットワークの割り当てを可能にします。これによって、ネットワークへの投資コストを抑制することができ、ネットワーク管理も一元化できるメリットがあります。

仮想化導入のメリット・デメリット

コンピュータシステムを構成しているハードウェア(サーバー、クライアントPC、ストレージ装置、ネットワーク)の有効活用を促進し、高機能なクラウドコンピューティング環境の構築、ハードウェア導入コストの削減や管理運用の効率化を実現するなど、仮想化には様々なメリットを期待することができます。しかし、そのようなメリットの面だけでなく、稼働中のシステム構成や目的によってはデメリットの面も現れてしまうことも知っておく必要があるでしょう。仮想化を行うにあたってはメリットとデメリットの両面を検討しておくことが重要です。

仮想化のメリット

1.コストの削減

サーバーで作業を行っている際、サーバー本体が備えているCPUやメモリといったハードウェアリソースを100%使い切っているわけではなく、能力的には余剰部分が存在します。サーバー仮想化技術によってこのような能力的な余剰部分を活用できるようになり、サーバーリソースの効率的利用が実現できます。さらには、サーバー統合化による稼働台数の削減、老朽化が心配されるハードウェアの延命化によるリプレースコストの抑制を図ることができます。
また、仮想化によって、新しいハードウェアに置き換えながらも既存のシステム自体を継続して使用できるようになるため、アプリケーションの買い替えやシステムの改修などのリプレースコスト、システム環境の変化に伴う再学習時間やトラブルの発生を最小限に抑えながら、システムパフォーマンスを向上させることも可能となります。デスクトップ仮想化、ストレージ仮想化、ネットワーク仮想化によっても、それぞれに関連した必要なハードウェアのリプレースコストの削減が期待できます。
さらには
 ● 消費電力やサーバー設置スペースの削減(電気代・不動産費用などの削減)
 ● サーバー管理のための人件費、保守費用の削減(管理コストの削減)
にもつながります。

2.柔軟な拡張

サーバー本体やストレージ装置、ネットワーク装置などの物理的リソースを拡張する場合、不足分を増やす(買い足す)という方法が一般的です。その場合、設置スペースや供給電力の問題、買い足す機器の拡張制限などを考慮する必要があります。しかも、物理環境では計画を立てて稟議を出し、稟議が通ったらハードウェアを手配し、構築、テストを経て本番環境として運用することになるため、非常に時間もコストもがかかります。しかし、仮想化を行うことで、物理的リソースの余裕部分を利用して容易に仮想サーバーや仮想ストレージを増やしていくことができ、トラフィックに合わせたスケールが可能となりました。従来の物理環境では、トラフィックの最大値に合わせてWebサーバーを構築しておく必要がありましたが、それでは閑散期には余分なWebサーバーが出てきてしまいます。必要性に応じて柔軟に拡張できることも、仮想化の大きなメリットだと言えるでしょう。

物理環境:リソースに無駄が発生する、クラウド:リソースを最適化できる

3.耐障害性

仮想化されたシステム環境を冗長化しておくことで、障害発生によるトラブルの防止または被害の最小化が可能となります。サーバー(物理的サーバー)にハードウェア障害が発生した場合、その故障したサーバー上で動作していた仮想サーバーは別のサーバー(物理的サーバー)上に移動させることができるため、処理作業はそのまま継続でき、業務が停止する心配がありません。また、ハードウェア機器を交換した場合でも、仮想ハードウェアとしては何ら変化がないため、アプリケーション側の設定を変更する手間などもありません。このような耐障害性に優れている点も仮想化の大きなメリットです。

仮想化のデメリット

1.処理能力の問題

仮想化はソフトウェアによって行われるため、サーバー仮想化の場合、そのパフォーマンスは物理的サーバーの処理能力に依存することになります。そのため、サーバーの性能やシステム規模によっては、仮想化をすることでかえって処理パフォーマンスが低下してしまう可能性もあります。導入前に、既存サーバーやストレージ装置、ネットワーク系の環境を十分に調査分析し、最適な仮想化を行うことが重要です。

2.運用体制

仮想化を行うことよって新たな問題が生じることも考慮しなければなりません。例えばバックアップの問題があります。1台のサーバーでひとつのアプリケーションを稼働させている場合であれば、そのサーバーを停止しバックアップを行うことは特に問題ありません。しかし、仮想化サーバーによって、1台のサーバーに複数のアプリケーションが統合されている場合、サーバーを停止させると他のアプリケーションによる処理を止めてしまうことになるため、バックアップをいつのタイミングで行うかという問題が考えられます。
また、仮想化導入後には、これまでのシステムに無かった仮想化層を管理する必要があります。サーバー管理運用のために新たに仮想化についての専門知識が求められるため、仮想化技術や仮想化環境のサポートに長けた信頼できるベンダーを選ぶことが重要になってきます。

3.セキュリティ管理

仮想化を行うことで、従来の物理サーバー単独でのOSやアプリケーションで行ってきた対策とは異なる、仮想化環境特有のセキュリティ管理が必要となります。仮想化環境は複数の仮想サーバー、管理サーバーなど様々なコンポーネントによって構成されるため、従来型のセキュリティ対策では仮想マシンへのウイルス感染や他の仮想マシンへの感染拡大を防ぎきれない危険性があります。

VMware

VMwareとは、仮想化ソフトウェア分野の世界的リーディングカンパニーであるVMware社(米国:VMware, Inc./日本:ヴイエムウェア株式会社)が開発・販売する一群のソフトウェア製品の総称です。VMwareには、サーバー仮想化、デスクトップ仮想化、ストレージ仮想化、ネットワーク仮想化といったコンピュータシステムの仮想化環境の構築のためのトータルソリューションが用意されています。

VMware仮想化ソフトウェアの特長

1.仮想サーバー環境のカプセル化

仮想化されたサーバー環境はカプセル化され、それぞれ異なる物理サーバーであるかのように分離独立して稼働します。ハードウェアに依存することなく、各仮想サーバーにおいて個別のOS環境を実行することができ、システムのセットアップやファイルの移動・複製なども容易です。

2.堅牢なセキュリティ

各仮想サーバーの高い独立性を確保していることはもちろん、非許可ソフトウェアのインストール防止、強力な監視などの独自機能を装備し、業界トップクラスの堅牢でセキュアな仮想プラットフォームを実現しています。

3.充実した製品ラインナップ

大規模なシステム/データーセンターの仮想化から、デスクトップやモバイルコンピューティング環境の仮想化まで、幅広い仮想化用途に対応した製品がラインナップされています。小規模な企業・店舗のシステムから大規模なシステムまで、最適な仮想化ソリューションを導入することができます。

[代表的なVMware製品]
VMware vSphere
業界トップの稼働実績を誇るクラウドコンピューティングシステム構築のための仮想化プラットフォームです。基幹システムも担うことができる先進的性能、柔軟な拡張性、強力な管理機能を備えています。
VMware Horizon
クライアントPC のデスクトップ環境をサーバー上に統合。端末・場所・アクセス方法を問わず、アプリケーションやデスクトップの環境を安全に提供する仮想化デスクトップソリューションです。

4.豊富な稼働実績

VMware製品は、製造業・小売業・サービス業・通信関連・金融関連・IT関連など幅広い分野における世界中の多数の企業に採用されています。日本においても大手有名企業や地方自治体の中核システムやデーターセンターまで様々な場面で稼働しており、その性能の高さが実証されています。

VMwareで実現する仮想環境

大手仮想化ベンダーのひとつであるVMwareは、幅広い仮想化製品を提供しています。具体的には、サーバー仮想化を実現する「VMware vSphere」、クライアントの仮想化を実現する「VMware Horizon with View」などを提供しています。なお、ストレージの仮想化には、VMwareを買収したEMCが対応製品を提供していますし、EMCはVMware製品などを活用したネットワークの仮想化「SDN」にも取り組んでいます。

仮想化製品を導入する場合には、物理環境よりも若干の劣化が起こります。また、障害発生時には原因の切り分けが難しくなります。さらに、自社でプライベートクラウドとして運用する場合には、担当者のスキルやノウハウも求められます。たとえば、仮想化環境の構築において高いSI力と豊富なノウハウを持つパートナーが重要なポイントになります。

富士ソフトでは、VMware製品の提供、構築だけでなく、他の仮想化ソリューションとの連携などにも対応します。さらに、仮想化環境においても重要な機能となるセキュリティ対策などの構築も合わせて支援するほか、セミナーや運用支援などのサポートも提供しています。仮想化製品の導入を考えているなら、ぜひ富士ソフトにご相談ください。