サイバーセキュリティ運用の基本から最新対策!全体像と実践ステップ

サイバーセキュリティの重要性が増す現代、どのようにして自社の情報を守っていますか?サイバー攻撃の手法は日々進化し、企業にとっては常に新たな脅威が存在します。この記事では、サイバーセキュリティ運用の基本から最新の対策までを詳しく解説します。ネットワークやエンドポイント、クラウド環境といった多岐にわたる運用対象をカバーし、具体的な実践ステップを紹介します。最新の脅威に対する対応策も取り上げ、企業全体の安全性を高めるための組織的取り組みを通じて、企業全体の安全性を高めましょう。
- サイバーセキュリティ運用の対象範囲は、ネットワーク、エンドポイント、クラウド環境と多岐にわたります。
- 外部からの攻撃を防ぐ目的の「境界型セキュリティ」から、内部からの脅威や複雑化する攻撃に対応するための「包括型セキュリティ」へ変化しています。
- 包括型セキュリティは、予測、検知、対応、復旧の4つのステップを統合的に行うことを目指します。
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サイバーセキュリティ運用とは何か?基本の定義と目的を理解する

サイバーセキュリティ運用は、現代のデジタル社会において欠かせない要素です。多くの企業や個人がインターネットを利用する中で、情報の安全性を確保することは非常に重要です。本章では、サイバーセキュリティ運用の基本的な定義とその目的を理解するためのガイドラインを提供します。自社のセキュリティ対策を見直し、強化しましょう。
総務省が定義するサイバーセキュリティ運用の意義
総務省は、サイバーセキュリティ運用を情報通信技術の安全な利用を確保するための重要な手段と位置付けています。具体的には、情報システムやネットワークの安全性を維持し、情報漏洩や不正アクセスを防ぐことを目的としています。これにより、企業や個人の情報資産を守り、信頼性の高い情報通信環境を提供することが可能になります。サイバーセキュリティ運用の意義は、単に技術的な対策を講じるだけでなく、組織全体のセキュリティ意識を高めることにもあります。総務省は、セキュリティポリシーの策定や教育・訓練の実施を通じて、組織全体でのセキュリティ意識の向上を図ることを推奨しています。これにより、セキュリティインシデントの発生を未然に防ぎ、迅速な対応を可能にする体制を整えることが求められています。
参考:総務省「地方公共団体における 情報セキュリティポリシーに関する ガイドライン(令和6年 10 月版)」
運用の対象範囲:ネットワーク・エンドポイント・クラウド環境のカバー
サイバーセキュリティ運用の対象範囲は、ネットワーク、エンドポイント、クラウド環境と多岐にわたります。ネットワークセキュリティでは、ファイアウォールや侵入検知システム(IDS)で外部からの攻撃を防ぎます。エンドポイントセキュリティでは、個々のデバイスに対するウイルス対策やアクセス制御を行い、内部からの脅威を防ぎます。クラウド環境におけるセキュリティ運用は、データの暗号化やアクセス管理を通じて、クラウド上の情報資産を保護します。これにより、クラウドサービスの利用に伴うリスクを最小限に抑えることができます。これらの運用範囲を包括的にカバーすることで、組織全体のセキュリティレベルを向上させることが可能です。
なぜ今、サイバーセキュリティ運用が重要視されているのか?

現代のデジタル社会において、サイバーセキュリティ運用の重要性はますます高まっています。情報漏洩やデータの不正アクセスといった脅威が増加する中で、企業や個人がどのようにしてこれらのリスクに対処するかが問われています。本章では、最新の動向を押さえつつ、なぜ今サイバーセキュリティ運用が重要視されているのかを解説します。
AI悪用やランサムウェアへの対応の必要性
AI技術の進化は、私たちの生活を便利にする一方で、悪用されるリスクも増大しています。特に、AIを用いたサイバー攻撃は、従来の手法では検知が難しくなっています。ランサムウェアは、データを暗号化し、解除のために身代金を要求する悪質なソフトウェアです。これらの脅威に対抗するためには、AIを活用したセキュリティ対策が不可欠です。AIは、異常なパターンを迅速に検知し、攻撃を未然に防ぐことが可能です。また、ランサムウェアに対しては、定期的なバックアップと迅速な復旧体制の整備が求められます。これにより、被害を最小限に抑えることができます。
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境界型から包括型への進化(予測・検知・対応・復旧)
従来のサイバーセキュリティは、境界型と呼ばれるネットワークの外部からの攻撃を防ぐことに重点を置いていました。しかし、内部からの脅威や複雑化する攻撃手法に対応するため、包括型への進化が求められています。包括型セキュリティは、予測、検知、対応、復旧の4つのステップを統合的に行うことを目指します。予測では、AIを活用して潜在的な脅威を事前に特定し、検知ではリアルタイムでの異常検出を行います。対応では、迅速な対策を講じ、復旧では被害を最小限に抑えつつ、システムの正常化を図ります。これにより、より強固なセキュリティ体制を構築することが可能です。
実務での「サイバーセキュリティ運用」段階的対策と具体的手法

サイバーセキュリティの運用は、企業の情報資産を守るために欠かせない要素です。特に、日々進化する脅威に対抗するためには、段階的な対策と具体的な手法を理解し、実践することが重要です。本章では、実務でのサイバーセキュリティ運用における基本的な対策から、より高度な手法までを段階的に解説し、具体的な実践方法を紹介します。
多要素認証(MFA)やパッチ管理などの基本対策
多要素認証(MFA)は、ユーザーがシステムにアクセスする際に複数の認証要素を要求することで、セキュリティを強化する手法です。パスワードだけでは防ぎきれない不正アクセスを防止できます。また、パッチ管理は、ソフトウェアの脆弱性を修正するための更新プログラムを適時に適用するプロセスです。既知の脆弱性を悪用した攻撃からシステムを守ることができます。これらの基本対策は、サイバーセキュリティの基盤を築くために不可欠です。
エンドポイント保護(EPP/EDR)とログ・SIEMの役割
エンドポイント保護(EPP)とエンドポイント検出・対応(EDR)は、企業のネットワークに接続されるデバイスを保護するための重要な手段です。EPPはウイルスやマルウェアからの防御を提供し、EDRは異常な活動を検出し、迅速に対応する機能を持ちます。さらに、ログ管理とセキュリティ情報イベント管理(SIEM)は、システム全体の活動を監視し、潜在的な脅威を早期に発見するためのツールです。これにより、企業は迅速かつ効果的にセキュリティインシデントに対応できます。
バックアップ体制・インシデントレスポンスの整備
バックアップ体制の整備は、データの消失や破損に備えるための基本的な対策です。定期的なバックアップを行うことで、ランサムウェア攻撃などの際にも迅速にデータを復旧することが可能です。また、インシデントレスポンスの整備は、セキュリティインシデントが発生した際に迅速かつ効果的に対応するための準備を意味します。これには、インシデント対応計画の策定や、関係者への訓練が含まれます。これらの体制を整えることで、企業はセキュリティインシデントの影響を最小限に抑えることができます。
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中小企業が限られたリソースで実践できるサイバーセキュリティ運用

中小企業にとって、サイバーセキュリティの運用は重要な課題です。しかし、限られたリソースの中でどのように効果的な対策を講じるか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。本章では、リソースを最大限に活用しながら、実践可能なサイバーセキュリティ運用の方法を紹介します。具体的な手法を知ることで、企業の安全性を高めることができます。
クラウドセキュリティ強化と委託型SOCの活用
クラウドセキュリティの強化は、現代のビジネス環境において不可欠です。クラウドサービスを利用することで、データの保護やアクセス管理を効率的に行うことができます。特に、クラウドプロバイダーが提供するセキュリティ機能を活用することで、コストを抑えつつ高いセキュリティレベルを維持することが可能です。また、委託型SOC(Security Operation Center)を活用することで、専門的な知識を持つ外部の専門家にセキュリティ監視を任せることができ、企業内部のリソースを他の重要な業務に集中させることができます。24時間体制での監視が可能となり、迅速な対応が求められるインシデントにも即座に対応できる体制を整えることができます。
補助金活用など支援策の活用方法
中小企業がサイバーセキュリティ対策を強化する際、補助金や支援策を活用することは非常に有効です。政府や自治体が提供する補助金制度を利用することで、セキュリティ対策にかかる費用を大幅に削減することができます。例えば、セキュリティソフトウェアの導入や、専門家によるセキュリティ診断の費用を補助する制度があります。これらの支援策を活用することで、限られた予算の中でも効果的なセキュリティ対策を講じることが可能です。また、支援策の情報は定期的に更新されるため、最新の情報を常にチェックし、適切なタイミングで申請することが重要です。富士ソフトではセキュリティの専門家によるセキュリティ診断や最適なセキュリティ対策のご提案を行っております。お気軽にご相談ください。
サイバーセキュリティ運用を定着させるための組織的取り組み

サイバーセキュリティ運用を効果的に定着させるためには、組織全体での取り組みが不可欠です。多くの企業が直面する課題として、セキュリティ対策が一時的なものに終わってしまうことがあります。本章では、組織的な取り組みを通じて、持続可能なセキュリティ運用を実現するための方法を探ります。具体的には、経営層のコミットメントや従業員教育の重要性について解説し、組織全体での意識向上を図るためのステップを示します。
経営層のコミットメントとCISO体制構築
サイバーセキュリティ運用を成功させるためには、経営層の強いコミットメントが必要です。経営層がセキュリティの重要性を理解し、積極的に関与することで、組織全体にセキュリティ意識が浸透します。特に、CISO(Chief Information Security Officer)体制の構築は、セキュリティ戦略の策定と実行において重要な役割を果たします。CISOは、組織のセキュリティポリシーを策定し、リスク管理を行う責任を持ちます。経営層がCISOを支援し、必要なリソースを提供することで、セキュリティ体制が強化されます。
従業員教育・演習の定期実施とリスクコミュニケーション
従業員教育と演習の定期的な実施は、サイバーセキュリティ運用の定着において欠かせない要素です。従業員が最新の脅威に対する知識を持ち、適切な対応ができるようにするためには、継続的な教育が必要です。また、実際の攻撃を想定した演習を行うことで、従業員は実践的なスキルを身につけることができます。さらに、リスクコミュニケーションを通じて、組織全体での情報共有を促進し、セキュリティ意識を高めることが重要です。
サイバーセキュリティ運用まとめ
本記事では、サイバーセキュリティ運用の基本から最新の対策までを解説しました。まず、サイバーセキュリティ運用の基本的な定義と目的について理解を深めることが重要です。総務省が定義する運用の意義や、ネットワーク、エンドポイント、クラウド環境をカバーする運用の対象範囲についても触れました。なぜ今サイバーセキュリティ運用が重要視されているのかを最新動向とともに解説しました。AIの悪用やランサムウェアへの対応の必要性、そして境界型から包括型への進化についても詳しく説明しました。これにより、予測、検知、対応、復旧といった包括的なセキュリティ対策の重要性をご理解いただけたら幸いです。
さらに、実務でのサイバーセキュリティ運用における段階的対策と具体的手法についても紹介しました。多要素認証やパッチ管理、エンドポイント保護、ログ・SIEMの役割、バックアップ体制やインシデント対応体制の整備など、具体的な対策を挙げました。中小企業向けには、限られたリソースで実践できる運用方法として、クラウドセキュリティの強化や委託型SOCの活用、補助金活用などの支援策についても触れました。
最後に、サイバーセキュリティ運用を定着させるための組織的取り組みとして、経営層のコミットメントやCISO体制の構築、従業員教育・演習の定期実施とリスクコミュニケーションの重要性を強調しました。次に取るべき行動として、まずは自社のセキュリティ体制を見直し、必要な対策を講じることをお勧めします。富士ソフトではセキュリティの専門家が多く在籍し、お客様に最適なプランをご提案いたします。お気軽にご相談ください。
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