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Windows アップデートでのトラブルを避ける! 更新を管理する3つの方法

2021年10月5日、Windows 11が公開されました。何かと話題になっていますが、情報システム担当者の中には、その更新タイミングに悩んでいる方もいるかもしれません。Windows 10でも、毎月の更新プログラムの適用や半年ごとの大型機能更新プログラムの際には、トラブルやユーザーからの問い合わせが発生しているのではないでしょうか。

個人のパソコンであれば、それぞれの都合に合わせて更新のタイミングを選択すればよいのですが、企業で使うパソコンでは、「更新したら業務アプリケーションが動かない」といったトラブルが発生してしまうと仕事にはなりません。

では、Windows アップデートでどのようなトラブルが起きうるのか、そして、そういったトラブルを避けるために有効なWindowsの更新を管理する3つの方法について紹介します。

Windows アップデートで発生するトラブルとは?

通常のWindows アップデートでは、個々のパソコンがインターネットに接続してMicrosoft社のサーバーから最新の更新プログラムをダウンロードします。個人で利用するときには簡単で便利ですが、パソコン台数が多い組織ではトラブルが生じてしまう場合があります。

例えば、個々のパソコンがインターネットに接続して、一気に最新の更新プログラムをダウンロードすると、インターネットの回線を圧迫してしまいます。最近はWindows アップデートでダウンロードする容量が大きくなり、1台あたり数GBになることも珍しくありません。100台分とすると数百GBの通信量になってしまいます。

また、企業で使っている業務アプリケーションは、特定のライブラリを利用するケースや、Windowsの標準動作をカスタマイズして動作させているケースなどがあります。Windowsアップデートでは、こういったライブラリの変更やWindowsの設定が既定設定に戻されるといった事が発生するため、業務アプリケーションが正しく動作しなくなる事があります。

これらを防ぐためにWindowsをアップデートしない方法も考えられますが、パソコンのライフサイクルが4〜5年だと言われている中、Windows 10のサポートは2年半ほどしかありません。 つまり、アップデートは必須であり、組織の内部で検証作業を実施し、問題ないことを確認してから更新する必要があるのです。この更新を管理する方法として、富士ソフトが対応できる3つの方法についてご紹介します。

方法1:WSUS(Windows Server Update Services)

組織におけるWindows アップデートの適用を管理する仕組みとして古くから使われてきたのが、WSUS(Windows Server Update Services)です。社内にWindows アップデート用のサーバーを配置し、そのサーバーだけがMicrosoft社のサーバーから最新の更新プログラムをダウンロードします。

WSUS(Windows Server Update Services)

組織内のパソコンは、このWSUSサーバーから更新プログラムをダウンロードします。そのため、予めWSUS上で適用する更新プログラムを取捨選択することができ、業務アプリケーションへの影響を抑えられます。WSUSだけがインターネットから更新プログラムをダウンロードするので、インターネット回線の通信量も削減できます。

便利なWSUSですが、管理対象がイントラネット内に限られるため、インターネット下に置かれる端末は管理できません。テレワークが増えている最近の環境では、導入できる組織を選ぶというデメリットがあります。

方法2:MECM(Microsoft Endpoint Configuration Manager)

Microsoftからデバイスを管理するための統合ソリューションMECM(Microsoft Endpoint Configuration Manager)が提供されています。Windowsの更新だけでなく、さまざまなアプリケーションなどの一元管理を含めた資産管理ソフトとしての機能を持っています。

導入や運用に手間はかかりますが、きめ細かな制御ができるため、管理する端末の台数が多い組織で多く使われています。テレワークなど、社外のネットワークに端末がある場合も更新を管理できます。

MECM(Microsoft Endpoint Configuration Manager)

特に、製造業などで拠点が地方に点在している場合、情報システム部門の目が届かない状況が考えられます。このような場合に、「拠点に合わせてシステム的に配信したい」というご要望で活用されています。その他、パソコンの台数が多く、トラブル発生時の影響が大きいとされる金融機関でも多く導入されています。

大企業では、MECMと同様の機能を持つ資産管理ソフトを使っている状況もよく見かけます。多くの資産管理ソフトは、管理する端末に対してソフトウェアを配信する機能を備えているため、考え方はMECMと同じだと言えます。

方法3:富士ソフトの「らくらくアップグレード for Windows」

WSUSでもMECMでも、ネットワーク経由でインストールすることは変わりません。このため、社内のネットワーク速度が遅い、サーバーの環境を用意できない、という場合には使用できません。

このような場合に活躍するのが、当社が提供する「らくらくアップグレード for Windows」です。USBメモリで提供しますので、パソコンに接続して再起動するだけで更新できます。「オフラインで動く」「全自動で動く」「サーバーが不要」という特徴があり、インフラやネットワークの構築ができない場合でも有用です。

豊富な実績のあるツールで、お客様の環境に応じたカスタムメイドも可能です。サポート終了までの期間が短くても、人の手を煩わせることなく対応できる仕組みです。1台ずつ個別に更新したい、という場合にも活用できます。

今回はWindowsの更新を管理する3つの手法をご紹介しました。富士ソフトではMECMの導入や運用などのノウハウがあり、パソコンの選定から調達、レンタルやWindows アップデートなど情報システム部門でのパソコンの管理を丸ごとサポートする「デスクトップフルサービス」を提供しています。

今後、Windows 11の導入を検討される際に、パソコンのライフサイクル全体を見直してみてはいかがでしょうか?

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この記事の執筆者

片白 健太Kenta Katashiro

ソリューション事業本部
MS事業部
プロダクト企画推進グループ
課長

Microsoft