経費管理コラム 第10回
Concur Expenseで実現する
経費精算業務の効率化
従業員経費は、人件費に次いで二番目に大きい間接費であるにも関わらず、経費精算業務の課題については、多くの企業で改革が先送りにされてしまっています。現状の典型的な経費精算プロセスには、従業員側、財務管理側それぞれに問題が多く、それが時間の浪費や生産性の低下、脆弱なガバナンスの要因となっています。経費管理のクラウドサービス「Concur Expense」は、こういった問題を解決します。
ここでは、現状の問題点と「Concur Expense」による解決について説明します。
経費精算に費やす時間は意外と長い
経費精算業務は企業にとって非常に重要な業務であるにも関わらず、その改善や効率化は遅々として進んでいません。その要因には、紙の領収書が介在することや、手入力が多いこと、規定が行き渡らずミスや違反が頻発することなど、クリアしなければならない問題の多さが挙げられます。アナログな作業が多いことから、ITが適用しづらい分野という先入観が強いこともあると思われます。
しかし、こういった間接費改革の遅れは、日本企業の成長の鈍化にもつながっていきます。例えば財務省によると、日米の企業における利益率の格差は拡大する一方で、その差は約3倍にもなっています。また、日本のホワイトカラーの生産性は、米国を100とした場合で67と、約3分の2にとどまっています。さらに、経費の流れに一般従業員が関与した不正事件も頻発しており、間接費に関連するコンプライアンスリスクが、企業リスクとなっている背景もあります。
間接費改革を行うことで、前述した「利益率」「生産性」「ガバナンス」の問題を大きく改善することが見込めます。これまで手つかずだったところを改革するため、短期的なコスト削減が見込めますし、残業の圧縮や人員の最適配置によって生産性も改善できます。さらにコンプライアンスリスクを仕組みで抑止することでガバナンスも強化できます。「Concur Expense」の導入が、その第一歩なのです。
Concur Expenseで実現する
時間効率化:従業員
経費管理のクラウドサービス「Concur Expense」は、これまで手作業が中心だった経費管理をクラウドサービスとして提供します。サービスを利用することで、経費の申請から、裁可、決済、支払い処理までの工程を自動化、一元化します。これにより、経費管理の手間を劇的に省略化できます。
従業員側の視点では、交通費は交通系ICカードで支払いますが、その内容などを記録しておき、手入力により申告していました。また諸経費においても、現金で支払いを行い領収書を保存しておき、やはり申告も手入力でした。その入力はパソコンや紙への手書きで行われていたためミスが発生しやすく、その作業のために会社に戻る必要があるなど、時間も浪費していました。
「Concur Expense」を活用することで、交通系ICカードや法人カードの利用実績を自動的にインポートしたり、乗車計算は「乗換案内」と連携してデータ入力することができます。また領収書は電子領収書に対応するほか、スマホで領収書を撮影して「Concur Expense」にアップロードするだけで済みます。さらに経費規定が予めシステム内に設定されているため、規定違反している場合は、アラートを出し、注意を促します。これらの効果により、従業員は50%の効率化が可能になる見込みです。
Concur Expenseで実現する
時間効率化:経理部門、管理者
経理部門の場合は、申告ごとに手入力で計算を行い、それが経費規定に合致しているかを調べる必要がありました。手作業が中心になるため、やはりミスが発生しやすく、作業能率にも限界があります。さらに承認作業に時間がかかったり、経費レポートの作成にも時間と手間がかかっていました。「Concur Expense」の導入により、経費規定の自動判別が可能になり、バーコードによる承認や監査対応を実現できます。さらに、クエリにより経費レポートを抽出できるので、迅速にレポートを作成できます。
管理者においては、領収書原本の承認や管理、重点チェック項目の確認などが大きな手間になっていました。それが「Concur Expense」の導入により、領収書は撮影イメージによる原本代理承認が可能になり、またモバイルでの承認も可能になります。さらに重点チェック項目を可視化できるので、作業能率も向上します。「Concur Expense」の導入によって、経理部門では実に70%、管理者においても60%の効率化が見込めます。
富士ソフトは、SAP Concurの国内第1号となるアライアンスパートナーであり、SAP Concur専門のチームが基幹システム連携などに対応、約10,000人規模の自社導入実績はアジア最大級となっています。また、SAP Concur認定コンサルタントが初期導入から運用保守までトータルにサポートします。SAP Concur導入時のテストや外部システムとの連携などにお悩みの場合には、ぜひご相談ください。
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