2020年5月28日(木)、「「働き方改革」のその先へ “在宅”は緊急対応から恒常対応に~With Corona、After Coronaの世界で~」と題して、富士ソフト株式会社主催のウェビナーを開催しました。
エグゼクティブ向けコロナ禍で考える在宅・DX経営ウェビナー開催のお知らせ

「『働き方改革』のその先へ」というテーマで新たな時代の働き方とICT活用についてセッションがあり、Microsoft Teams、Zoom、YouTube Liveでライブ配信しました。
FUJISOFT Technical Report編集部よりウェビナー参加レポートを3回に分けてお届けします。
第1回は、キーノートセッションをご紹介します。

キーノート:「働き方改革」のその先へ“在宅”は緊急対応から恒常対応に

キーノートセッションでは、富士ソフト株式会社 代表取締役 社長執行役員 坂下智保が講演を行いました。

1. BeforコロナとWithコロナ、富士ソフトの対応

富士ソフト株式会社では、2000年には10分単位のスーパーフレックス制度を導入し、2013年には全社員対象の在宅勤務やBYODの運用を開始、2018年にはスーパーを越えるウルトラフレックス制度を導入するなど、これまでも様々な働き方改革に取り組み、先進的な働く環境を築いてきました。

今回のコロナ禍では、経営視点でも初めての事象が次々に起こりました。まずは社員の安全確保対策、お客様・関係者への対応や行政への呼応・対応、さらに3月に発生した罹患者と濃厚接触者への対応など、事業継続への経営課題が次々に発生しました。

「社員の安全第一」「お客様の安全第一」を基本方針と掲げ、刻々と状況が変わり、先の見通せないこれらの様々な課題に対し、ITを駆使した現場のリアルな情報収集で状況把握と指示伝達を行い、迅速かつ柔軟な対応を続けてきました。

現場視点でも、在宅が可能な業務かどうかの判断、上司や本人の意思、労務管理や生産性の維持、仕事の質や納期の厳守、家族や在宅が難しい人への配慮など、様々な課題が挙げられました。しかし、やるしかない。各人の工夫と現場での判断をお願いしつつ、会社としても暫定ルールを作って逐次改善しながら対応を進めました 。

環境視点では、コストや品質・安全性よりもまずはスピードを重視し、環境整備の対応を進めました。PCやネットワークだけでなく、作業机や空調なども誰がどう整備するのか、情報の持ち出しや社内ネットワークへの接続時のセキュリティはどう確保するのか、コミュニケーションや状況共有の環境や管理、生産性の視点でどう対応するのか。既に全社員対象の在宅勤務制度を導入しており、ルール等も整備しておりましたが、今回の対応で見直しを進めつつ、まずはすぐに用意できるものから開始し、急いで働く環境を整備しました。

2. WithコロナからAfterコロナ DXの流れも後押し

以前から世の中では、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れが始まっていました。コロナ禍で、今後この流れが加速されるでしょう。コロナの緊急事態では、極力出勤を減らす緊急在宅が実施され、出勤を継続しなければならない人への配慮や、在宅勤務が難しい人の休暇取得や輪番勤務などの対策が実施されました。

Withコロナでは、在宅勤務を継続しつつ、コロナの第2波、第3波に備えた準備が進められていますが、Afterコロナの状況を模索しながら、在宅勤務の評価と見直しを行うことが重要です。業務の生産性や品質、安全性やセキュリティ、環境やコスト評価、人事規定や就労規則などに加え、テレワークが難しい業務の見直しも考えられます。

Afterコロナでは、コロナ禍がもたらしたDXの加速と新たな働き方へのチャレンジが起きるでしょう。

「クラウドソーシング」など、在宅のままクラウド上で仕事を受発注することが当たり前になり、リアルと在宅の勤務を組み合わせて柔軟に仕事をするようになると、そこには新たな雇用制度が生まれてくると想定できます。企業はそれをどう活かしていくべきなのか考える必要があります。
デジタルをフル活用して多様な働き方が選択できる、新たな知恵とリアルの価値の使い分けができるようにしていかなくてはならないでしょう。
現実として、出勤が前提となる業務(工場、接客)もあり、人手不足は続くと予想されています。さらなる現場作業の削減を実現するためには、工場の生産ラインにロボットやIoT、AIを導入し活用するなど、現場の無人化への取り組みも進められています。コロナ禍を受けて、さらに技術的挑戦が必要になるでしょう。
そのキーワードは「リモートワーク」です。人手不足の解消にもつながる新たな現場づくりが必要です。

3. コスト評価と生産性の視点

経営の視点では、投資したコストの回収についても考える必要があります。当社の新型コロナウイルス感染対策で必要となった追加コストおよび削減できたコストについて紹介しました。
在宅勤務では、会社側の在宅勤務の環境費用、家庭内の環境とランニング費用が追加でかかり、会社側のファシリティ費用、通勤費、移動時間が削減されます。そのバランスを保った上で、ITを活用した生産性向上/悪化への対策が必要です。

生産性の視点では、在宅勤務でも仕事の品質が確保されていることが前提です。当社はこれまでも在宅勤務をすすめておりますが、これまでに問題は発生しておらず、全社の生産性は維持できています。
しかし、プロジェクトタイプの業務をサンプリングして評価したところ、「管理者、プロジェクトマネジャーは苦労している」「上級エンジニアの生産性は上がっている」「スキルの低いメンバーやプロジェクトの新規参加者は問題が滞留しやすい」などの意見が見られます。

そこで当社の、仕事を「在宅適性度」でタイプ分類するという考え方を紹介しました。業務内容や制約条件、当人のスキルなどを考慮し、「在宅可能業務」、「通勤必要業務」、「中間業務」と分類し、そこに業務の継続性や上司の判断、本人の意向で働き方を、「在宅中心」、「通勤中心」、「在通併用」と分類することができます。

4. Afterコロナの働き方

Afterコロナにおける就業環境としては、当社では「スーパー在宅環境」と称していますが、自宅にオフィスと遜色ない環境をつくり、その実現のために企業から従業員へ支援を行うことを推奨しています。一方、会社オフィスのフリーアドレス化や、最寄りのオフィスのサテライト活用、カラオケ、カフェなどの商用施設の業務活用など、在宅勤務が難しい場合のテレワーク環境への支援も有効でしょう。
BCP対策としても、VDIの導入やクラウドの活用により、平時は最適なコスト運用をして、有事の際には柔軟に環境を拡大するなども有効な使い方として紹介しました。

Afterコロナの社会に向けて重要なポイントが、「リアルでやってきたことの価値の見直し」です。その1つが「コミュニケーション資産」。リアルなコミュニケーションで構築してきた、表情や振る舞いなどから得られる人と人とのつながりを、デジタル環境をフル活用することで、場所や時間を選ばず、紙を使わずに、個人とチームの「コミュニケーション資産」として構築していこうというものです。
さらに、社外とのコミュニケーション、お客様や仕入先、パートナーの皆様とも、電子コミュニケーションプラットフォームの構築によって、ファーストコンタクトからネットやWeb会議でのコミュニケーションが当たり前の世界「電子コミュニケーションファースト」になると考えています。
今後は、リアルとオンラインの良さを引き出し、対面と非対面を融合してコミュニケーション資産をつくっていくべきだろうと締めくくりました。

次回は、コロナ禍におけるオンライン会議の最適解を題材としたセッションをレポートいたします。

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FUJISOFT編集部

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