Project
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通信インフラソリューション

5G通信インフラの構築

5Gビジネスへの取り組みを通して、
新たなネットワーク/
インフラエンジニアの育成へ。

河野 格志 Koji Kawano

国際事業部第3技術部 部長
2002年入社

※部署名・役職は取材当時のものです。

Outline

5G(第5世代移動通信システム)の登場は、移動通信携帯電話サービスの領域だけではなく、自動車分野をはじめとして製造分野や医療分野など、IoT時代の産業に大きな変化をもたらしつつある。5Gの主要性能である「超高速・大容量」「低遅延(低タイムラグ)」「多数同時接続」を活用することで、遠隔操作や遠隔医療、身の回りのあらゆる機器とインターネットの接続などが可能になる。しかし、5Gを産業の分野で実現するためには、ICTインフラ基盤の再構築が不可欠になる。
これまで携帯電話のファームウェアの開発から通信インフラ基盤の開発まで、さまざまな通信インフラ領域のサービスを提供してきた富士ソフトでは、早くから5Gビジネスへの取り組みを開始し、パブリック5Gと言われる通信キャリアが進める領域への支援だけではなく、ローカル5Gと言われる民間企業が進める5Gインフラの構築にも積極的に取り組んでいる。今、富士ソフトでは5Gビジネスの拡大に向けて、どんな課題に取り組み、5Gの将来性をどう見据えているのか、5Gビジネスを牽引する河野部長に話を伺った。

IoT時代の産業分野の基盤となる
5G通信インフラネットワーク。

私が部門長を務める国際事業部第3技術部は、海外の通信機器メーカーの日本への機器導入や日本向けのシステム開発(カスタマイズ)、日本の通信キャリアへの通信ネットワーク導入支援、そして5G通信評価やシステム開発を担っている部署です。海外の通信機器メーカーからソフトウェアやハードウェアを日本に導入する場合、日本の品質基準をクリアしなければなりません。そのための評価や導入支援、カスタマイズを行うのがミッションです。

現在、最先端の通信インフラである5Gについても、私たちの部署が中心となって、他部門と連携しながら積極的に取り組んでいます。5Gの通信インフラは携帯電話サービスの領域だけではなく、今後、さまざまな産業分野に広がっていく領域です。その活用の広がりは限りない可能性を持っています。例えば、海外の大手SNS会社がインターネット上の仮想空間をすでにビジネス活用しています。それはインターネット上の仮想空間を利用することで、距離や時間の制約を超えたビジネス活動を可能にします。5Gはまさにそんな未来を実現する通信インフラです。

5Gに求められる二つの技術領域。
通信インフラとインフラ基盤の技術。

しかし、5Gを産業分野で活用していくためには、ハードウェアやソフトウェアの仕組みを再構築しなければなりません。そこに富士ソフトとしての強みと役割があります。例えば、ローカル5Gと呼ばれる領域があります。ローカル5Gは、通信キャリアが進めているパブリック5Gとは違い、民間企業が限られた建物や敷地など、局所的なエリア内に構築する5Gネットワークです。ローカル5Gは、企業や自治体が自分たちの用途に合わせ、独自に構築することができます。5Gの特徴である「超高速・大容量」「低遅延(低タイムラグ)」「多数同時接続」を最大限に活かし、さまざまなニーズに合わせて柔軟なインフラを構築することが可能です。例えば、スマートファクトリーや建設機械・農業機械の遠隔制御、河川などの遠隔監視等々、さまざまな分野での活用が考えられます。

私自身、携帯電話のファームウェア開発や携帯電話、基地局の通信システム開発に携わってきたように、富士ソフトでは国内の通信キャリアを支援してきた実績があり、通信システムに関する技術・知識の蓄積があります。他方で、さまざまなビジネス領域のお客様に対して、ICTインフラの構築・運用・保守を実施してきました。通信インフラとインフラ基盤。その両方を手がけてきた富士ソフトには、通信キャリアのお客様だけではなく、民間の企業からの5G構築のニーズに対しても、大きな強みをもっています。

組織横断的なプロジェクトへの取り組みで、
ネットワーク/インフラエンジニアを育てる。

しかし、課題もあります。5Gには通信インフラとインフラ基盤の両方の技術・知識が必要とされます。従来の通信インフラでは、通信プロトコルと言われるデータのやりとりが重要視されていました。しかし、5Gでは通信のやりとりをするためのアーキテクチャが大きな変化を遂げています。システムを構築するためには、5G通信の技術・知識だけではなく、AWSやAzureなどのクラウド基盤や仮想化コンテナ化といったインフラ基盤のアーキテクチャを設計・開発・運用できる技術・知識が求められます。

富士ソフトではこれまで、ネットワークエンジニアを中心に育成していく部隊と、クラウドなどインフラ基盤の技術向上を目指す部隊が別々にありました。5Gにおいては、その両方の技術・知識が求められています。この二つの技術・知識に精通した人材を育成する必要があります。今後、縦割りの組織で技術を分けるというよりも、横連携をもった横断的な体制で一つのプロジェクトに取り組む必要があり、そのなかで5Gに対応できるようなエンジニアを育成していこうと考えています。

日進月歩するICT技術を吸収し、
未来型システムエンジニアを目指すステージ。

現在、通信インフラの案件では、幅広い技術力や多文化を理解する英語力・コミュニケーション力、スピーディーに課題を解決するマネージメント力が求められます。ライフラインとしてお客様の通信インフラを守り、サービスを停止させない責任感をもって業務に携わる姿勢など、高度な人材力も必要です。この人材力を強化するために、組織として人材の育成に積極的に取り組んでいます。基本的にはマネージャーもプレイングマネージャーとして現場感覚を落とさず的確な指示を出せるようにしており、市場やお客様動向を踏まえた対応力アップに努めています。

5G通信インフラの分野は、今後、数年間、大きく成長していく分野であり、5Gの技術・知識だけではなくインフラ技術など幅広い技術が求められる領域であり、非常にチャレンジングな世界です。非常にハードルの高い分野でもありますが、それだけにやりがいと面白さがあるステージだと思います。通信の技術は、今後、Beyond5Gやさらにはその先の6Gに向けての進化が止まらない世界です。同じ部署のメンバーとして一緒にチャレンジできる人材を求めています。

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