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2022年11月7日

臨時株主総会の開催日時等の決定並びに臨時株主総会の付議議案及び
株主提案に対する当社取締役会の意見に関するお知らせ



 当社は、2022年9月1日付「株主による臨時株主総会の招集請求に関するお知らせ」において、当社株主より臨時株主総会の招集請求に関する書面を受領したことをお知らせし、また2022年9月7日付「臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ」及び2022年11月1日付「臨時株主総会の開催時期の変更に関するお知らせ」において、2022年12月中に、同年9月30日を議決権行使の基準日とする臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催する旨をお知らせしておりましたが、本日開催の取締役会において、本臨時株主総会の開催日時及び場所並びに付議議案及び株主提案に対する当社取締役会の意見について、下記のとおり決議しましたのでお知らせいたします。




Ⅰ. 本臨時株主総会の開催日時及び場所
1.開催日時
   2022年12月4日(日曜日) 午後3時

2.開催場所
   東京都千代田区神田練塀町3番地
   富士ソフト秋葉原ビル5階
   富士ソフトアキバホール



Ⅱ. 本臨時株主総会の付議議案及び株主提案に対する当社取締役会の意見
1.本臨時株主総会の付議議案
   第1号議案(会社提案)
     取締役3名選任の件
   第2号議案(会社提案・株主提案)
     取締役2名選任の件
   第3号議案(株主提案)
     取締役2名選任の件


2.付議議案の要領、提案理由の概要
(1) 第1号議案(会社提案)
   取締役3名選任の件


1.議案の要領
 辻孝夫氏、仁科秀隆氏及び今井光氏を取締役に選任する。

2.提案の理由
 当社は従前から企業価値の向上を意識した経営を進めている中、2022年2月10日に2024年12月期を最終年度とする中期経営計画を公表し、売上高や営業利益の拡大とともに資本効率を意識した経営指標を目標として掲げて取り組んでまいりました。2022年3月開催の当社第52回定時株主総会では、当社の取締役メンバーとして必要となるスキルマトリクスを基に現任の取締役選任を会社提案議案として付議し、株主の皆様からのご支持をいただいて選任されています。その後、当社は様々な株主との対話を踏まえ、当社の事業方針、社内資源配分、ガバナンス、ステークホルダーとの対話等の当社の経営課題について真摯に再検証を行い、企業価値の向上を目指す体制を整備することを目的に、企業価値向上委員会を新設いたしました。企業価値向上委員会は取締役会出席者に加えて外部アドバイザリーの起用により客観的視点を確保する方針としております(これらの取組みを行っていることについては、2022年8月5日に公表いたしました「企業価値向上委員会の新設について」においても公表しております)。
 かかる状況下において、当社の株主である3D OPPORTUNITY MASTER FUND様(以下、「請求株主」といいます。)により、会社法第297条第1項の規定に基づく臨時株主総会招集の請求及び取締役4名選任の株主提案がなされました。請求株主による株主提案の詳細については第2号議案及び第3号議案をご参照ください。

 当社は、請求株主による提案を受ける以前から、企業価値向上委員会において、当社の取締役会のあるべき姿について、議論を進めており、遅くとも2023年3月開催予定の当社第53回定時株主総会までにはコーポレート・ガバナンスの強化を図るべく具体的な検証を進めておりました。しかし、かかる状況において、請求株主から臨時株主総会招集の請求及び取締役選任の株主提案がなされたため、当社としても、臨時株主総会を開催して、当社の取締役会構成について株主の皆様のご意思を確認させていただく以上は、当社の考える、あるべき取締役会構成をお示しする必要があると考えたことから、従前から行ってきた検証の内容を踏まえ、現時点における考え方を以下のとおり整理いたしました。

 まず、企業価値向上委員会では、当社の取締役会として必要な機能について議論した結果、現在の取締役会における個別の業務執行に係る意思決定の機能は維持しつつも、経営戦略や方針の決定に関する機能、監督機能をさらに強化することが、今後の企業価値向上に向けた議論を深め、実行に移す局面においてはより重要となると考えました。
 加えて、現在は取締役会の任意の諮問機関として設置している経営委員会(指名・報酬・倫理委員会機能を内包)の機能を指名・報酬委員会とガバナンス・倫理に関する委員会等に機能分化させた上で、これまで以上に社外取締役による、指名や報酬等の観点も含む監督機能を強化する必要があると考えております。また、手続の客観性と透明性を高めるためにこれらの委員会の議長を社外取締役が務める体制とすることも今後検討することとしております。

 さらに、企業価値向上委員会は当社の取締役会において必要とするスキルセット項目を再検証いたしました。その結果、スキルセットに「資本市場」を加えた上で、その中でも特に「資本市場」「企業経営」「法務」のスキルの重要性が高いと判断いたしました。そこで、それらのスキルを有し、社外取締役として相応しい経験・実績を有し、かつ当社の中長期的な企業価値向上のため、積極的に取締役としての活動を行う意思のある方に新たに就任いただいて取締役を増員することが望ましいと判断いたしました。
 「資本市場」は、これまで当社の取締役として必要なスキルセット項目には含めておりませんでしたが、これまでの株主の皆様との対話を踏まえ、投資家目線で当社の今後の資金調達、資本配分、投資、株主還元の適正化を検討する必要性が高いと判断し、新たにスキルセット項目として追加したものです。
 「企業経営」については、今後の企業価値向上のための検討を推進するために、上場企業において資本市場に向き合い、コーポレート・ガバナンス強化や事業変革を推進するなど、代表取締役に相当する立場での経営経験を有する人材が必要であると判断いたしました。
 「法務」についても、今後、多様なバックボーンを持つ取締役で構成される取締役会において、当社の企業価値向上に向けた議論を深めていくにあたり、リーガル面の知識や経験を取り入れる必要があるため、監査役だけではなく、取締役会メンバーとしても求められるスキルと判断しました。特に現段階においては、会社統治の基本となる会社法や、コーポレートガバナンス・コード及び各種ガイドラインについて知悉し、それらに関する豊富な実務経験を有しており、当社の事業に適した形への適用・判断ができる人材が必要であると考えています。

 当社は、社外取締役を追加選任するにあたり、取締役の人数の総数についても議論いたしました。当社と同規模の時価総額2,000億円から3,000億円の監査役会設置会社の企業を対象に取締役の人数を調査したところ、平均で9名、最大でも13名という結果が得られました。また、上場企業全体を対象とした分析において、取締役の人数が14名超の企業は全体の僅か1%程度に留まることから、当社の取締役の人数は14名を上限とすべきであり、それを上回る人数とした場合には、取締役会の機動的な運営と実質的な討議が損なわれる弊害の方が大きいと考えました。

 そのうえで、現在は社内取締役6名、社外取締役3名の構成であるところ、5名の社外取締役を追加選任し、当社の取締役会において必要とされるスキルセットを踏まえて社外取締役を増員することで、取締役の人数の総数(14名)に占める社外取締役の人数(8名)を過半数とする一方、取締役の人数の総数が過大とならない取締役会構成を実現することが、今後の企業価値向上に向けた最適な体制であると考えました。

 上記の企業価値向上委員会での検証結果を踏まえ、当社は、取締役会構成の強化及び取締役会の透明性向上は喫緊の課題であると考えられることや、企業価値向上委員会の活動の強化にも資することから、現在の取締役の任期途中ではありますが、取締役会構成において不足する上記のスキルを持つ社外取締役の追加選任を行い、取締役の人数の総数に占める社外取締役の人数を過半数とすることを検討することといたしました。取締役会の諮問機関であり独立社外取締役が過半数を占める経営委員会(指名・報酬・倫理委員会機能を内包)は、請求株主が提案する社外取締役候補者を含めた候補者との面談を経て、上記の観点から適切な人材としての評価・検討を行いました。経営委員会における検討結果を踏まえ、当社は、5名の社外取締役候補者を会社提案として提案することといたしました。これらの社外取締役候補者が選任された場合には、当社の取締役は、社内取締役6名、社外取締役8名となり、社外取締役が過半数を占めることになるとともに、その人数は14名となり、取締役会構成に関する上記の検討結果からしても、適切な体制となるものと考えております。
 なお、5名の社外取締役候補者の内、2名は請求株主が提案した候補者を会社提案としても提案するものとして第2号議案として上程しており、本議案では、会社提案のみの社外取締役候補者である3名を上程しております。

【第1号議案及び第2号議案をご承認いただいた場合の取締役及び監査役のスキルマトリクス】

◎特に専門性あり       

地位 氏名  企業 
 経営 
 経営 
 管理 
 人財  システム
開発
プロダクト
・サービス
 新規 
 事業 
 営業   財務/
 会計 
 法務   資本 
 市場 
取締役相談役 野澤 宏
代表取締役
社長執行役員
坂下 智保
取締役
専務執行役員
大迫 館行
取締役
常務執行役員
筒井 正
取締役
執行役員
森本 真里
取締役
執行役員
梅津 雅史
取締役(社外) 小山 稔
取締役(社外) 大石 健樹
取締役(社外) 荒牧 知子
取締役(社外) 辻 孝夫
[第1号議案]
取締役(社外) 仁科 秀隆
[第1号議案]
取締役(社外) 今井 光
[第1号議案]
取締役(社外) 清水 雄也
[第2号議案]
取締役(社外) 石丸 慎太郎
[第2号議案]
常勤監査役 木村 宏之
監査役(社外) 石井 茂雄
監査役(社外) 押味 由佳子

    第1号議案(会社提案)の候補者の詳細については、別紙1をご覧ください。




(2) 第2号議案(会社提案・株主提案)
   取締役2名選任の件


1.議案の要領
清水雄也氏及び石丸慎太郎氏を取締役に選任する。

2.提案の理由
 (当社による提案理由)
 第1号議案に記載のとおり、当社は、5名の社外取締役候補者を会社提案として提案することといたしました。5名の社外取締役候補者の内、2名は請求株主が提案した候補者である清水雄也氏及び石丸慎太郎氏を会社提案としても提案するものとして本議案で上程しております。

(請求株主による提案理由)
 請求株主による提案理由は、第3号議案をご参照ください。

第2号議案(会社提案・株主提案)の候補者の詳細については、別紙2をご覧ください。



(3) 第3号議案(株主提案)
   取締役2名選任の件

 第3号議案は、請求株主からご提案いただいたものであり、当社取締役会は、本議案に反対します。取締役会の意見については11頁をご覧ください。

 なお、以下の提案の内容(議案の要領)及び提案の理由は、請求株主から提出されたものを記載しておりますが、候補者番号を追記しております。


   1.議案の要領
 石丸慎太郎氏、岡村宏太郎氏、清水雄也氏及び筒井高志氏を取締役に選任する。(当社注:第2号議案において当社及び請求株主双方の提案としている候補者(清水雄也氏及び石丸慎太郎氏)に関する部分を含めて原文のとおり記載しておりますが、第3号議案の対象となる候補者は岡村宏太郎氏及び筒井高志氏の2名です。以下、特に断りのない限り同様です。)

   2.提案の理由
 当社は、資本コストを意識しない経営の結果として、低い資本効率と事業効率という経営上の本質的な課題を抱えており、その結果、資本効率(ROE)や営業利益率は同業他社の平均を大きく下回る水準にあります。そのため、請求人(当社注:請求株主を指します。以下同じ。)は、これまでに幾度となく当社取締役との協議や書簡でのやりとりを通じて、かかる経営課題の解決に向けた改善の提案等を行って参りました。しかしながら、当社の経営陣の方々は、これらの提案等について理解してくださらず、また、経営陣を監督すべき現任社外取締役の方々は、その独立性や専門性に問題がありました。したがいまして、当社が企業価値の向上を図るためには、経営課題に対応した専門性と高い独立性を有した社外取締役の追加選任を行うことによる監督機能の整備が必要不可欠です。
 この点、当社は、企業価値向上委員会の設置を公表しましたが、当該委員会が業務執行取締役を含む取締役会出席者により構成されることや、監督の役割を担うべき現任の社外取締役が独立性と専門性を欠いていることからすれば、当該委員会が十分な企業価値向上策に至る可能性は低いと解されます。それにもかかわらず、当該委員会は、次回の当社定時株主総会前に企業価値向上策の結論を出す予定です。当該結論が当社の成長戦略を決定的に方向付けることになるものであることからしますと、当該委員会の実効性を早期に確保するため、本委員会の構成そのものを社外取締役のみに変更するとともに、経営課題に対応した専門性と高い独立性を有した社外取締役を選任したうえで、当該委員会の委員とすることが不可欠です。そのため、請求人推薦の候補者の社外取締役選任を来年3月開催予定の当社定時株主総会まで待つことはできないことから、請求人は、やむを得ず、下記のとおり、当社に対して臨時株主総会の招集請求を行うものとし、本株主提案を実施いたします。

以下、招集の理由(提案の理由)を詳述いたします。


  新任社外取締役を選任する必要性について
 当社の経営上の本質的な課題は、低い資本効率と事業効率により、持続的な成長及び中長期的な企業価値向上に資する資本配分が行われていないことにあります。
 当社の低い資本効率と事業効率は、過剰な自社オフィス投資、低評価に留まる上場子会社の維持、業界平均の半分程度に留まる営業利益率の放置、選択と集中が伴っていない成長戦略等(以下、あわせて「当社の経営課題」といいます。)によるものです。
 これらが当社の資本効率や事業効率を押し下げ続けた結果、当社の直近決算期と過去10年平均における資本効率(ROE)は、それぞれ7.4%と5.8%であり、それぞれの期間における同業他社平均の13.9%と11.3%と比較して半分程度の水準でとどまっています。また、営業利益率についても、当社の営業利益率は6.5%で、同業他社平均の11.1%を大きく下回る水準にとどまっています。
 当社の経営課題は、資本コストを意識しない経営によるものです。特に当社の自社オフィスのための不動産への投資は、資本コストを意識しない経営の最たるものですが、当社は、過去20年に亘って、資本コストを下回るリターンしか生まない自社オフィスのための不動産への投資を続けています。当社は、2021年12月末までの5年間に累積純利益額を上回る金額を自社オフィスのための不動産に投資しており、その結果、その有形固定資産の総資産に対する割合が、同業他社の平均である約10%を大きく上回る約39%に達しています3・4。資本コストを意識しない経営という問題は商業用不動産開発にも同様に当てはまり得るものであるところ、当社は、自社オフィスを含む不動産について商業用不動産としての開発も進めており、2023年までにさらに数十億円を投資するものとしています
 そのため、請求人は、当社の経営課題について詳細に分析の上、過去二年半に亘り、当社経営陣と対話して参りました。また、幾度となく、取締役会に対して書簡を送付するとともに、数百ページを超える提案資料を提供してまいりました。さらには、当社取締役執行役員及び社外取締役の方々と個別に協議するなどして、請求人による分析結果や提案の内容について丁寧にご説明して参りました。
 しかしながら、当社の経営陣の方々は、請求人による当社の経営課題についての分析や提案内容についてご理解くださらなかったように思われます。また、当社の業務執行を監督する役割を担う、当社の現任社外取締役の方々は、いずれの方についても、その就任の経緯等から現経営陣とのつながりが深いと判断せざるを得ず、また、当社の経営課題に対応した専門知識(コーポレート・ファイナンス、不動産投資)やご経験(資本コストを意識した資本配分、不動産売却、利益率改善)を有していないことから、当社の業務執行に対する十分な監督等を期待できないと判断するに至りました。
 そのため、請求人は、当社が資本コストを意識した経営の重要性を認識し、資本効率や事業効率の改善に真摯に取り組むことによって企業価値向上を実現するためには、経営課題に対応した専門性と執行からの高い独立性を有した新任社外取締役による監督機能の整備が必要不可欠であると判断しております。

定時株主総会を待つことなく選任しなければならない理由
 当社は、本年8月5日に、「保有資産構成とキャピタルアロケーションの見直しを通じた資本効率とお客様への提供価値の向上」等を目的に企業価値向上委員会(以下「本委員会」といいます。)を設置することについての公表を行いました
 しかしながら、以下の点からいたしますと、本委員会は、当社の過去のしがらみや既存のバイアスに囚われないように運営される可能性が極めて低く、また、当社が真に追求すべき企業価値向上策の策定に至る可能性も極めて低いと言わざるを得ないものです。


① 本委員会の構成が取締役会と同一であること
 本委員会の構成は執行取締役や創業者を含む取締役会出席者により構成するものとされています。
 しかしながら、当社の経営課題は長年に亘り当社取締役の経営判断により形成されたものであり、手付かずのまま放置されてきたものです。そのため、現任の当社の取締役が、自ら過去に行ってきた経営判断又は自らを取締役とした前任者の経営判断の是非について、客観的な立場から再検証を行い、抜本的な企業価値向上策や、選択と集中を伴った成長戦略に沿ったコア事業への再投資(上場子会社を含む)、事業効率の向上による利益率の改善等、これまでの経営方針の一部又は全部を否定するような施策に至る可能性は極めて低いと解されます。

② 現任社外取締役は、十分な独立性と専門性を有していないこと
 上述のとおり、現任の社外取締役の方々は、当社の経営課題の検証に当たって必要な専門性と執 行からの独立性のいずれも有しておりません。したがって、現任の社外取締役の方々が、本委員会の運営において、十分な監督機能を効かせることは極めて困難と考えられます。


 当社の公表によりますと、本委員会は、本年11月に中間報告を行う予定です。また、2023年2月には最終報告を行うものとし、さらには次回定時株主総会前に、企業価値向上策についての結論を出す予定です。しかしながら、この企業価値向上策は、当社における成長戦略を決定的に方向付けるものであり、株主に重要な影響を与えるものです。したがいまして、本委員会が活動する今後6か月間は、当社の将来を決定付ける極めて重要な期間となりますので、上述の本委員会の問題点は、次回定時株主総会を待つことなく解決すべき最重要事項となります。
 そこで、請求人は、8月9日付で当社取締役会宛に書簡を送付し、当社に対して、本委員会の問題点について述べた上で、その解決策について提案しました。具体的には、(a)既存のバイアスに囚われないよう本委員会を社外取締役のみによって構成すること、(b)当社の経営課題の検証・解決のために関連した事項についての豊富な経験を有するグローバル・コンサルティング・ファームなどを登用すること、(c)それらと協働する社内チームを組成すること、(d)本委員会はそれらのプロセスを主導し監督するという位置づけとすること、(e)臨時株主総会を招集して必要な専門性と執行からの独立性を有する社外取締役を可及的速やかに追加選任すること、を提案しました。また、あわせて、請求人は、その役割を担うに十分な資質を備えた新任社外取締役候補者を推薦する意向を有していることも伝えました。
 これに対して、当社は、8月25日付請求人向けの書簡にて、社外取締役のみで本委員会を構成することは不合理であること、まずは請求人推薦の候補者を外部アドバイザーとして本委員会に加え、その後の働きを見て取締役として選任するかどうかを検討したいと回答しましたが、この回答において当社が提案したプロセスは、以下のとおり、当社の企業価値向上に寄与しないものです。
 まず、上述のとおり本委員会は運営上の問題を抱えています。本委員会が、真に必要な企業価値向上策にたどり着くためには、本委員会の構成そのものを社外取締役のみに変更するとともに、その社外取締役の機能強化を行うことが必要不可欠です。
 また、現状の本委員会が請求人推薦の候補者を外部アドバイザーとして登用したとしても、本委員会には執行取締役(創業者を含む)が含まれます。本委員会の実効性確保のための要となる社外取締役についても、その独立性と専門性が不十分です。そのため、請求人推薦の候補者が外部アドバイザーになったとしても、本委員会が実効的に機能するとは考えられません。加えて、かかる方法によった場合、請求人推薦の候補者は執行部に雇われた外部アドバイザーにとどまることとなりますので、善管注意義務及び株主への説明責任などを負わず、また、当社の意思決定に関与することもできません。その結果、その専門性や独立性が十分に効果を発揮される可能性は極めて低いものと考えられます。
 本委員会が実効的に機能するためには、請求人推薦の候補者が、会社に対する善管注意義務、及びすべての株主への説明責任を負担する当社の社外取締役に就任したうえで、本委員会の委員となることが不可欠です。しかしながら、来年2月には当社の企業価値向上策に関する最終結論が出るという時間軸で考えた場合、請求人推薦の候補者の社外取締役選任を来年3月に開催予定の当社定時株主総会まで待つことはできません。

 そのため、極めて重要な今後の6か月間を空費して当社の企業価値向上の機会が奪われてしまうことを防ぐため、請求人は、やむをえず当社に対して臨時株主総会の招集請求を行うものとし、株主提案としての取締役の選任提案を行うことといたしました。

請求人が推薦する取締役候補者
 以上のとおり、十分な専門性と独立性を有した社外取締役の追加選任を即時に行うことは、当社の企業価値向上のために必要不可欠です。
 そこで、請求人は、石丸慎太郎氏、岡村宏太郎氏、清水雄也氏及び筒井高志氏の4名を当社の社外取締役として選任することを提案いたします。この4名の候補者は、いずれも現任社外取締役に欠けている専門性と独立性を有しており、本委員会による企業価値向上策の検討を実効的なものにすることができます。また、当社取締役会の経営の監督機能を飛躍的に高め、当社の課題であったガバナンス体制をも改善します。したがって、請求人は、その推薦する取締役候補者が、短期、中期、長期、いずれの期間においても、企業価値の向上とガバナンス機能の強化を通して、すべての株主に大いに貢献するものと確信しております。

 候補者らの略歴は「(3)候補者の氏名、略歴等」のとおりですが、各人の推薦理由をまとめると以下のとおりです。なお、これら候補者らと請求人との間に特別の利害関係はありません。

・石丸慎太郎氏は、株式会社みずほホールディングスにてIT企画部長などを務められたのち、伊藤忠商事株式会社においてIT企画部長、金融不動産保険物流カンパニー担当常務執行役員、CIOを歴任されました。伊藤忠商事株式会社は、事業効率の向上と再投資による高ROEを実現し、過去10年間で株価は約5倍になり、時価総額ベースで国内商社中ナンバーワンになるなど、事業・資本効率の追求による価値成長を実現した会社です。かかるご経歴をお持ちの石丸慎太郎氏は、当社における事業・資本効率の向上に資する知見を有しておりますほか、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の常勤監査役のご経験も有しており、ITサービス提供者の企業経営についても卓越した専門知識と、実践に裏付けられた経験をお持ちです。請求人は、石丸慎太郎氏が、本委員会における経営方針の検証プロセスに有用な専門的知見を有していること、また、当社取締役会に多大な価値をもたらすことを確信しております。

・岡村宏太郎氏は、JPモルガンにおいて通算19年の経歴を有し、アセットマネジメント及び投資銀行部門でのシニアのポジションを含む幅広い役職に従事しておられました。したがって、グローバルな資本市場に対する深い知見や、株式市場における資本コスト、コーポレート・ガバナンスの在り方について、卓越した専門知識と経験をお持ちです。また、その後、JPモルガン・チェース銀行在日代表兼東京支店長、トムソン・ロイターの日本法人責任者として日本法人トムソン・ロイター・マーケッツ株式会社代表取締役社長、ソシエテ・ジェネラルのシニア・アドバイザー等を歴任しており、事業効率の高いグローバル企業の経営について、実践に裏付けられた経験を有しています。さらに、機関投資家や資産運用会社のアドバイザーとして、上場会社と投資家との対話について助言を行っており、上場会社への監督・助言業務に関して、強い熱意と豊富な知見をも有しています。このように岡村宏太郎氏は、株式市場における資本コストやコーポレート・ガバナンスの在り方、事業効率の高いグローバル企業の経営などについての専門的知見を有しておりますので、請求人は、岡村宏太郎氏が、本委員会における経営方針の検証プロセスに有用な専門的知見を有していること、また、当社取締役会に多大な価値をもたらすことを確信しております。

・清水雄也氏は、不良債権・不動産投資から投資プロフェッショナルとしてのキャリアを開始した後、以降17年に亘って、未公開株式、日本及びアジアの株式などを含む、広範囲の投資業務に携わっておられます。ダルトン・インベストメンツでは東京における助言子会社(ダルトン・アドバイザリー株式会社)の社長を2009年から2014年まで務め、株主として数多くの企業と対話されてきました。現在は、ひびき・パース・アドバイザーズの代表取締役兼最高投資責任者を務めており、バリュー投資を投資手法として、日本の上場企業の株式への投資と対話を継続しておられます。したがって、清水雄也氏は、日本の不動産投資、株式市場における資本コストやコーポレート・ガバナンスの在り方に関して卓越した専門知識と経験をお持ちであり、本委員会における経営方針の検証プロセスにも有用な専門的知見を有しております。また、他の企業との豊富な対話の経験に基づいた投資家としての視点は、当社取締役会に多大な価値をもたらすものと確信しております。

・筒井高志氏は、長年に亘って野村證券株式会社に勤務し、また、株式会社ジャスダック証券取引所の代表取締役を務めておられましたことから、株式市場における資本コストやコーポレート・ガバナンスの在り方について、卓越した専門知識と経験をお持ちです。その後、株式会社LIXILグループにおいて経営にも携わり、また、2018年より、日本ペイントホールディングス株式会社で社外取締役を務め、報酬委員長として取締役の監督ひいては株主価値最大化に資する役員報酬設計を牽引しておられます。なお、日本ペイントホールディングス株式会社は、2014年にシンガポールのWUTHELAM HOLDINGS LIMITEDとの取引をきっかけに、日本企業の中でも類まれなグローバルM&A成長戦略をまい進し、2014年3月以降の売上高は約4倍、営業利益は約3倍、時価総額は約6倍と、正にコア事業への再投資を通した飛躍的な価値成長を実現している会社です。このように、筒井高志氏は、当社におけるコーポレート・ガバナンス及び事業・資本効率の向上に資する知見を有しておりますので、当社は(当社注:原文のまま。請求株主を指すものと理解しております。)、筒井高志氏が、本委員会における経営方針の検証プロセスに有用な専門的知見を有していること、また、当社取締役会に多大な価値をもたらすことを確信しております。


 当社の定款では、当社の取締役の員数は30名以内と定められております。そのため、請求人が推薦する取締役候補者が選任された場合でも取締役の員数の上限を超えることはありません。

   第3号議案(株主提案)の候補者の詳細については、別紙3をご覧ください。


3.第3号議案(株主提案)に対する当社取締役会の意見
当社取締役会は、第3号議案(株主提案)に、以下の理由で反対します。

 第1号議案に記載のとおり、企業価値向上委員会は当社の取締役会において必要なスキルセットと取締役会の構成を検討してまいりました。
 一方、請求株主は、2022年3月11日開催の当社第52回定時株主総会において、取締役2名の選任を求める株主提案をしたものの否決され、それ以降、急速に当社株式の買い増しを進めております。2021年12月23日に提出された大量保有報告書では保有割合が9.28%であったのに対し、2022年6月には19.40%まで保有割合を上昇させて以降、一旦は株式取得が停止されていたものの、同年9月1日の臨時株主総会招集請求後に、再度株式取得を開始し、同年10月4日に提出された変更報告書では保有割合が21.45%まで上昇していることが確認されています。
 並行して、請求株主からは、当社取締役会及び企業価値向上委員会について、社外取締役の増員を含めたご要望を頂戴してきました。当社としても、それらの要望について真摯に検討し、請求株主に向けた書簡において、当社は請求株主推薦の候補者を外部アドバイザーとして企業価値向上委員会に加えることを提案しましたが、請求株主は、請求株主が推薦する者が社外取締役となることを強く求め、今般、取締役選任の株主提案に至っています。
 当社としても、請求株主やその他の機関投資家との対話、さらに企業価値向上委員会における検証を通して、社外取締役を増員する必要性については認識しておりましたので、請求株主が提案する候補者についても、適切な人材であれば真摯に受け入れを検討すべきであると考え、経営委員会による候補者との面談等、他の会社提案候補者と同様の審議・検討を行ってまいりました。他方で、上記のとおり急速な買増しにより大株主となっている請求株主から推薦された候補者を取締役として受け入れるに際しては、その他の一般株主の利益にも配慮した慎重な検討が必要であるとも考えておりました。

 なお、当社はこれまで、請求株主との間で、株主提案候補者の当社取締役の在任期間における、請求株主による当社株式の買い増し制限、株主提案の制限等を定める合意書を締結することで、株主提案候補者の請求株主からの独立性の確保を実効性あるものにし、臨本臨時株主総会以降も含めて請求株主との建設的な対話のための環境を整えることも模索してまいりましたが、請求株主とは合意には至っておりません。

 以上の経緯を含めて総合的に検討した結果、当社といたしましては、請求株主が急速に当社株式の買い増しを進めており、取締役選任を求める株主提案について、より慎重に検討を行う必要があるものの、当社の企業価値の向上の観点からは、取締役会全体の適正規模の観点も踏まえつつ、取締役会の構成等に関する当社のこれまでの検討(企業価値向上委員会等における検討の内容については、第1号議案の「提案の理由」をご参照ください。)に基づいて必要なスキルを有する人材であるかどうかを見極めた上で、適切な取締役候補者については受け入れるべきと判断いたしました。

 株主提案における取締役候補者について、当社は、会社提案における取締役候補者と同様に、取締役会の諮問機関であり構成員の過半数を独立社外取締役とする経営委員会(指名・報酬・倫理委員会機能を内包)への諮問を行い、経営委員会では候補者との面談及び評価を行ってまいりました。その結果、第2号議案に上程しているとおり、当社は、請求株主が提案した取締役候補者の内、2名を会社提案としても提案することといたしました。

 しかし、本議案で上程されている株主提案におけるその他の取締役候補者2名につきましては、現在当社の取締役として就任している人材及び、今回、会社提案(第1号議案)の取締役候補者として上程している人材を含めた取締役会において当社が必要と考えるスキルセットに重複が生じると共に、経営委員会による候補者との面談の内容を踏まえても、当社の企業価値向上のためにその能力を発揮していただける人材であるとの確証が得られませんでした。

 また、株主提案の取締役候補者4名がすべて金融市場出身者であり、そのスキルに一定の偏りと重複が見られる中、請求株主以外の株主を含むステークホルダーに対して提供する当社の企業価値を真の意味で高める観点から、岡村宏太郎氏及び筒井高志氏を登用することの優先順位は劣ると判断いたしました。さらに、第1号議案において記載のとおり、上場企業全体で見ても取締役の人数が14名超である企業は1%程度と少数に留まることを踏まえると、それを上回る取締役の追加選任による取締役会の機動的な運営と実質的な討議が損なわれる弊害の方が大きいと考えております。したがって、現任の当社の取締役に加え、当社が会社提案において提案する第1号議案及び第2号議案の取締役候補者計5名のみを選任した取締役構成が、当社の企業価値向上を実現するための最適な体制であると判断いたしました。

 以上から、当社取締役会としては、本議案に上程する株主提案に対して反対いたします。




1 時価総額が1,000億円~1兆円の上場企業で、組込システム開発・システムインテグレーション事業をコア事業としている、伊藤忠テクノソリューションズ、TIS、SCSK、日本ユニシス、日鉄ソリューションズ、NSD、システナ、DTSを同業他社として比較に用いています。
2 ROE、営業利益率についてはBloomberg上のデータを参照しています。
3 当社は、過去5年間において、親会社株主に帰属する当期純利益合計379億円に対して、385億円を有形固定資産の取得に配分しています。
4 有形固定資産の総資産に対する割合についてはBloomberg上のデータをもとに算出しています。
5 当社は、第52期有価証券報告書において、「重要な設備の新設等」として、汐留ビルA棟・B棟、新名古屋ビルの建設において、総額174億円の投資を2023年までに予定しており、そのうち65億円が投資済であることを開示しています。
6 2022年8月5日付当社公表資料「企業価値向上委員会の新設について」を参照ください。
7 Bloomberg上の株価データ(2012年8月~2022年8月)をもとに算出しています。
8 売上高、営業利益、時価総額のいずれも、Bloomberg上のデータをもとに算出しています。




以上

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