ECソリューション 導入事例 auコマース&ライフ株式会社 様
総合ショッピングモール「au Wowma!」を運営するauコマース&ライフ
ECサイト基盤の構築・開発・運用支援を富士ソフトに委託
auコマース&ライフは、同社とKDDIが共同で運営する総合ショッピングモール「au Wowma!(エーユーワウマ)」のECサイト基盤の構築・開発・運用支援を富士ソフトに委託しています。前身のDeNAショッピング時代から約20年にわたって続く富士ソフトとの協業関係について、auコマース&ライフ 執行役員の殿前真之氏、山田豊氏に話を伺いました。
目次
auコマース&ライフ株式会社
執行役員 プロダクト本部長 兼 モールプラットフォーム部長
山田 豊 氏
auコマース&ライフ株式会社
執行役員 システム本部長
殿前 真之 氏
導入の背景
モバイルに強い総合ショッピングモール「au Wowma!」
auコマース&ライフは、2019年4月にECサイト事業を展開していたKDDIコマースフォワードとルクサの両社が合併して設立されたKDDIのグループ企業です。「通信とライフデザインの融合」を事業ビジョンとするKDDIグループの中で、「au経済圏の最大化」に向けたライフデザイン領域を担う存在として事業を展開しています。
現在は、KDDIと共同運営する総合ショッピングモール「au Wowma!」の他にプレミアム・タイムセールサイト「LUXA」、au Wowma!内にて「au Wowma! Direct」(自社物販)などを企画、運営しており、auユーザーに限らず誰でも利用できるオープンなECサイトとして、多くの利用者に支持されています。
同社の主力事業であるau Wowma!は、2016年12月にDeNA からKDDIグループへ事業譲渡され、2017年1月に「auショッピングモール」とブランド統合して新しい総合ショッピングモール「Wowma!」へと生まれ変わりました。その運営会社の旧・KDDIコマースフォワードと、プレミアム・タイムセールサイト「LUXA」を運営していたルクサ社との合併によってauコマース&ライフが設立。その後現在の「au Wowma!」となり、2020年2月以降には、「au PAYマーケット」と名称変更をします。
「au Wowma!は、通信サービスを提供するKDDIグループが運営していることもあり、数あるショッピングモールの中でも特にauユーザーに対して強みを持っており、モバイル端末での利便性には特に力を入れております。このような強み、特徴がEC事業を展開する企業に支持され、多くのショップさまにご出店いただいています」(auコマース&ライフ 執行役員 プロダクト本部長 兼 モールプラットフォーム部長 山田豊氏)
選定の経緯
サイト基盤を熟知した富士ソフトを選定
そんなau Wowma!のECサイト基盤の構築・開発・運用を支援しているのが富士ソフトです。富士ソフトがau Wowma!のECサイト基盤を担当するようになったのは、DeNA時代の2000年のことでした。それから約20年にわたり、ECサイト基盤の構築・開発・運用を一貫して支えてきました。
「2017年にDeNAショッピングとauショッピングモールが統合してWowma!が誕生したとき、ECサイト基盤開発ベンダーを見直すことを社内で協議したこともありました。しかし、当社内部の誰よりも、富士ソフトはWowma!のECサイト基盤を熟知しています。また、富士ソフトはコンシューマー向けECサイト基盤の構築・開発・運用に豊富な実績も持っています。このことから、ベンダーの見直しは行わず、Wowma!への統合後も富士ソフトにECサイト基盤の構築・開発・運用を委託することにしました。auコマース&ライフのau Wowma!になったあとも、それを引き継いでいます」(山田氏)
導入のプロセス
フロントシステム以外のシステム基盤を担当
現在、富士ソフトでは約170名のエンジニアがau Wowma!専任スタッフとして業務を担当しています。DeNAとの取引が始まった当初は約40名体制でしたが、ビジネスの拡大に伴って富士ソフト側が順次増強してきました。一部のエンジニアは、auコマース&ライフの社内にも常駐しています。
「au Wowma!のフロントシステムについては、auコマース&ライフの社内で内製化を進めています。それ以外のサーバーアプリケーション、システムインフラ全般は、開発・運用を一貫して富士ソフトに任せています」(auコマース&ライフ 執行役員 システム本部長 殿前真之氏)
au Wowma!のECサイト基盤は、もともとデータセンターのオンプレミス環境に構築されていましたが、2020年1月までにAmazon Web Services(AWS)のクラウド環境へと順次移行を済ませています。こうしたオンプレミス環境からクラウド環境への移行も、富士ソフトが担当したものです。
「ECサイト基盤は、クラウド移行に合わせてマイクロサービス化するなど、常に改善を繰り返しています。ボリュームにはそれぞれ差がありますが、常時20~30のプロジェクトが富士ソフトとの協業による開発案件として走っています」(殿前氏)
導入の効果
障害発生がなくサービス品質が高いことが最大の効果
au Wowma!のECサイト基盤を長期にわたって支え続けている富士ソフトに対し、auコマース&ライフではどのような効果を感じているのでしょうか。
「総合ショッピングモールというのは、定期メンテナンスを除いて24時間365日稼働し続けることが重要です。キャンペーンの実施によって一時的に大量のアクセスが集中したとしても、遅延や障害の発生は許されません。それに対し、富士ソフトが構築・開発したECサイト基盤は、障害発生がほとんどありません。また、Slackを利用した共有ワークスペースを用意し、何かこちらから問い合わせをすると、すぐに反応が返ってきます。緊急時にはオンコールして即座に対応してくれる体制も整えられています。サービスに対する意識が高くサービス品質の高いところが、富士ソフトを利用する最大の効果だと感じています」(殿前氏)
また山田氏は、サービス企画における富士ソフトの姿勢を評価しています。「開発・運用面はもちろんのこと、サービスの検討段階から深く関わってもらっています。ビジネスやサービスを前提にシステム開発に関しても相談ができて、それを実現するにあたって無理も聞いてもらえるので助かっています」(山田氏)
これについて富士ソフト ソリューション事業本部 ネットビジネス事業部 ネットビジネス部 部長の蒲谷大介は、「当社では、開発・運用とビジネスとを合わせて考える『BizDepOps』をコンセプトに掲げ、単に開発・運用だけではなくビジネス全体をお手伝いしお客様の発展に貢献できることを目標にしています。これからも広い視野でau Wowma!の成功に貢献したいと考えています」と語ります。
さらに、本プロジェクトにおける富士ソフト側のPMである富士ソフト ソリューション事業本部 ネットビジネス事業部 ネットビジネス部 DNグループ 課長の大石淳は、「隔週の社間定例でのコミュニケーションに加え、本事業を進めるにあたり両者で協議し定めたサービス基準(SLA)に基づいて、四半期に一度達成と未達を振り返るための打ち合わせを行い、お客様の要望を確実に実行するとともに、意思疎通できるようにしています。開発案件に関してはPDCAを回すなかで改善活動にも参加させていただいています。今後は、Slackによる迅速なコミュニケーションの良さは残しつつも、開発に集中する時間を設定するなどして生産効率の向上に努めたいと考えています」と、開発・運用体制について説明します。
今後の予定
知見を活用した積極的なビジネスの提案に期待
au Wowma!になってショップの数が急速に増え、ECサイト基盤も増強され続けています。同時に「新しい取り組みをすぐに始めたい」といったサービス提供までの期間短縮も求められています。
「au Wowma!のビジネスが拡大する中、これから課題になっていくのが運用コストをいかに下げ、開発効率をいかに上げていくかということだと感じています。また今後は、総合ショッピングモールとしての独自性もどんどん出していきたいとも思っています。これまで富士ソフトが蓄積してきたECサイト基盤の知見を活用した積極的なビジネスの提案を期待しています」(山田氏)
au Wowma!を運営するauコマース&ライフと富士ソフトとの協業関係は、これからも長きにわたって続いていくことでしょう。富士ソフトはこれからも、ビジネスに貢献する開発・運用『BizDevOps』の考え方に基づき、auコマース&ライフをはじめ、au Wowma!にショップを持つ出店企業、au Wowma!を利用するコンシューマーの皆様にとって使いやすいECサイト基盤を追求してまいります。
お客様プロフィール
auコマース&ライフ株式会社
https://www.au-cl.co.jp/(新しいタブで開く)- 所在地
- 東京都渋谷区渋谷1-23-21
- 設立
- 2010年10月18日
- 代表者
- 代表取締役社長 八津川 博史 氏
- 資本金
- 13億3540万円
- 従業員数
- 550名(2020年1月時点)
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