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2015年4月22日


車載ソフトウェア技術者向け「AUTOSAR開発体験キット」を販売開始
~AUTOSARテクノロジーを日本語で学び、エンジニア育成を促進!~

 富士ソフト株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役 社長執行役員:坂下 智保)は、欧州で広く普及が進む車載ソフトウェアの基本アーキテクチャであるAUTOSAR※1を、日本語解説をもとに開発体験することで車載ソフトウェア技術者育成に役立つ「AUTOSAR開発体験キット」を、4月23日(木)より販売開始いたします。

 近年、自動車業界では電子制御の高度化、複雑化が加速し、関連するソフトウェアの規模も増大しています。標準化・共通化を進める中で、欧州発のAUTOSARテクノロジーは自動車業界全体でその注目度を増しています。一方で、自動車メーカー、部品サプライヤー、半導体ベンダー、ソフトウェアベンダーのソフトウェアエンジニアにとってAUTOSAR仕様は膨大かつ複雑、加えて体系的に理解するための日本語解説コンテンツが乏しいため効率的な学習は困難な状況となっています。
 当社は、1990年代から車載ソフトウェア開発に携わってきました。2011年より名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センター(NCES)でのコンソーシアム型共同研究に参画し、TOPPERS※2 OSのAUTOSAR対応(TOPPERS/ATK2)研究開発を進めてきました。引き続き、次世代基盤ソフトウェアの普及をめざし、研究、開発を継続しております。

 この度、これまで培ってきた技術、経験と共同研究の成果を活かし、車載組込みソフトウェアエンジニアの技術力向上に向けてAUTOSAR開発を実際に体験して学習できる「AUTOSAR開発体験キット」を開発しました。昨年11月、TOPPERS主催の「第4回 TOPPERS活用アイデア・アプリケーション開発コンテスト」の活用アイデア部門で本キットが金賞を受賞するなど好評をいただき、自動車業界の関係者から、キットの利用、キットの提供に関するお問い合わせ、ご要望を多数受け、この度パッケージとして発売することとなりました。

 「AUTOSAR開発体験キット」は、TOPPERSから公開されているAUTOSAR関連ソフトウェアや、評価ボードに加えて、独自に開発した日本語教材ドキュメント、演習用サンプルアプリケーションをセットしています。「AUTOSAR開発体験キット」を活用いただき、AUTOSARメソドロジーを体験していただくことを通じて、日本の車載ソフトウェア技術者育成の支援を目指しています。







【AUTOSAR開発体験キットについて】
 URL:http://www.fsi-embedded.jp/solution/adtk/


TOPPERS/ATK2、Artop等、無償で入手可能なソフトウェアを活用した低価格の開発キット。
このキットだけで、AUTOSARメソドロジーによる設計からアプリケーション(SW-C)開発まで体験できます。


提供開始日:

2015年4月23日(木)


販売価格:

1パッケージ 285,000円(税抜き、送料別途)


初年度導入目標:

50社



キットの構成:


評価ボード


●NCES TRAINING BOARD※3
本キットでは、複数のスイッチやLEDが搭載され、車載通信として多く採用されているCANも搭載しているNCES TRAINING BOARDを同梱しています。


ソフトウェアCD





●システム設計/コンフィギュレーションツール (Artop / ARText)
●AUTOSARプラットフォーム (TOPPERS)
 ※RTE、OSのみ
●サンプルアプリケーション
 ・システム設計データ(arxmlファイル)
 ・SW-C(ランナブル)の実装(cファイル)


教材ドキュメント


●AUTOSARとは
●AUTOSAR開発の流れ
●RTE
●OS
●演習環境構築
●AUTOSAR開発手法
●AUTOSAR開発実習





●名古屋大学大学院情報科学研究科 教授 高田 広章氏より、今回の販売に際しコメントをいただいております。

 「欧州発のAUTOSARに関する技術は今後益々必要になると考え、コンソーシアム型共同研究を進めてきました。
 この度、富士ソフト株式会社が、名古屋大学組込みシステム研究センター(NCES)での共同研究の成果を活かし、AUTOSAR開発体験キットを販売されることを、NCESセンター長の立場として歓迎します。これをきっかけに、我々の研究成果が広く活用され、国内においてAUTOSARに精通した技術者が育成され、車載ソフトウェア業界の発展につながることを期待します。」




※1 AUTOSAR(オートザー、AUTomotive Open System ARchitecture)
 URL:http://www.autosar.org/


車載ソフトウェアの共通化を目指してダイムラー・クライスラー(当時)、BMW、ロバート・ボッシュなどが中心となって2003年7月に設立した組織の名称、および同組織が策定している車載ソフトウェアプラットフォーム仕様の名称。
※富士ソフトは、2008年よりAUTOSARに加入しています。


※2 特定非営利活動法人TOPPERS(Toyohashi OPen Platform for Embedded Real-time Systems)
 URL:https://www.toppers.jp/


ITRON仕様の技術開発成果を出発点として、組込みシステム構築の基盤となる各種のソフトウェアを開発し良質なオープンソースソフトウェアとして公開することで、組込みシステム技術と産業の振興を図ることを目的としたプロジェクト。また、教育コースや教材の開発と、それを用いた教育の場を提供するなどの活動を通じて、組込みシステム技術者の育成に貢献することも目的としている。
※富士ソフトは、2009年よりTOPPERSに加入しています。


※3 NCES TRAINING BOARD
 URL:http://homepage3.nifty.com/fpga/files/board/nces_shield/


組込みシステム開発技術者の教育用として、名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センターと有限会社松浦商事で共同開発された評価ボード。


以上

※記載されている会社名および商品名は、各社の登録商標または商標です。

この件に関するお問い合わせ

■ニュースリリースについて
コーポレートコミュニケーション部
担当/西元・蓮見
TEL:03-5209-5910
FAX:03-5209-6085
E-MAIL:mkoho@fsi.co.jp


■製品について
ASI事業部 事業企画部
〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦1-6-26
TEL:052-223-0151
E-MAIL:fs-adtk@fsi.co.jp

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