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2015年11月18日


車載ソフトウェア技術者向け「AUTOSAR開発体験キット」
ECU間アプリケーション開発の「COMスタック編」を販売開始



 富士ソフト株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役 社長執行役員:坂下 智保)は、欧州で広く普及が進む車載ソフトウェアの基本アーキテクチャであるAUTOSAR※1の日本語解説による開発体験を可能とする「AUTOSAR開発体験キット」を4月23日(木)より販売開始しました。この度、11月18日(水)より、通信機能を追加拡張し、AUTOSAR準拠ECU間通信ソフトウェア開発の学習を可能にする「AUTOSAR開発体験キット COMスタック編」の販売を開始いたします。

 近年、自動車業界では電子制御の高度化、複雑化が加速し、関連するソフトウェアの規模も増大しています。標準化・共通化を進める中で、欧州発のAUTOSARテクノロジーは自動車業界全体でその注目度を増しています。国内でも、AUTOSARへの関心が高まり、関連企業の取り組みが始まっています。
 当社は、1990年代から車載ソフトウェア開発に携わってきました。2011年より名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センター(NCES)でのコンソーシアム型共同研究に参画し、TOPPERS※2 OSのAUTOSAR対応(TOPPERS/ATK2)研究開発を進めてきました。引き続き、次世代基盤ソフトウェアの普及をめざし、研究、開発を継続しております。これまでの技術、経験と共同研究の成果を活かし、車載組込みソフトウェアエンジニアの技術力向上に向けてAUTOSAR開発を実際に体験して学習できる「AUTOSAR開発体験キット」を開発、4月より販売を開始しており、多くのお客様にご活用いただいております。
 「AUTOSAR開発体験キット」は、AUTOSAR入門者向けに1つのECU上で動作するアプリケーションを開発体験するツールとなっています。一方、実際の車載システムでは複数のECUがネットワーク接続されて協調動作することが一般的です。この度、当社は、ご提供中の「AUTOSAR開発体験キット」を「基本編」とし、2つのボードをCANケーブルで接続して2つのECU間を跨ぐアプリケーションを開発体験できる「AUTOSAR開発体験キット COMスタック編」を開発し、基礎を学んだ技術者が次ステップの学習を行う教材としてご提供いたします。

 富士ソフトは、「AUTOSAR開発体験キット 基本編/COMスタック編」でAUTOSARメソドロジーを体験していただくことを通じて、日本の車載ソフトウェア技術者育成の支援を目指しています。








【AUTOSAR開発体験キットについて】
 URL:http://www.fsi-embedded.jp/solution/adtk/


TOPPERS/ATK2、Artop等、無償で入手可能なソフトウェアを活用した低価格の開発キット。
このキットだけで、AUTOSARメソドロジーによる設計からアプリケーション(SW-C)開発まで体験できます。


提供開始日:

2015年11月18日(水)



販売価格: (税抜き、送料別途)


<基本編>

1パッケージ 285,000円


<基本編・COMスタック編>

1パッケージ 419,000円



初年度導入目標:

50社



キットの構成:


<基本編>

評価ボード

1台


ソフトウェアCD (基本編)

1枚


教材ドキュメント(基本編)

1式


<COMスタック編>

評価ボード

1台


CANケーブル

1本


ソフトウェアCD (COMスタック編)

1枚


教材ドキュメント(COMスタック編)

1式













評価ボード


●NCES TRAINING BOARD※3


本キットでは、複数のスイッチやLEDが搭載され、車載通信として多く採用されているCANも搭載しているNCES TRAINING BOARDを同梱しています。
 ・マイコンボード:GR-SAKURA(若松通商)
 ・チップ:RX63N(ルネサスエレクトロニクス)


ソフトウェアCD


<基本編>


●システム設計/コンフィギュレーションツール (Artop / ARText)
●AUTOSARプラットフォーム (TOPPERS)
 ※RTE、OS
●サンプルアプリケーション
 ・システム設計データ(arxmlファイル)
 ・SW-C(ランナブル)の実装(cファイル)



<COMスタック編>


●システム設計/コンフィギュレーションツール (Artop / ARText)
●AUTOSARプラットフォーム (TOPPERS)
 ※RTE、OS、COM
●サンプルアプリケーション
 ・システム設計データ(arxmlファイル)
 ・SW-C(ランナブル)の実装(cファイル)


教材ドキュメント


<基本編>


●AUTOSARとは
●RTE
●OS
●演習環境構築
●AUTOSAR開発手法
●AUTOSAR開発実習


<COMスタック編>


●COMスタックの概要
●AUTOSAR開発の流れ
●COMスタックによる通信機能
●演習環境構築
●AUTOSAR開発手法
●AUTOSAR開発実習
●COMモジュール機能演習









※1 AUTOSAR(オートザー、AUTomotive Open System ARchitecture)
 URL:http://www.autosar.org/


車載ソフトウェアの共通化を目指してダイムラー・クライスラー(当時)、BMW、ロバート・ボッシュなどが中心となって2003年7月に設立した組織の名称、および同組織が策定している車載ソフトウェアプラットフォーム仕様の名称。
※富士ソフトは、2008年よりAUTOSARに加入しています。


※2 特定非営利活動法人TOPPERS(Toyohashi OPen Platform for Embedded Real-time Systems)
 URL:https://www.toppers.jp/


ITRON仕様の技術開発成果を出発点として、組込みシステム構築の基盤となる各種のソフトウェアを開発し良質なオープンソースソフトウェアとして公開することで、組込みシステム技術と産業の振興を図ることを目的としたプロジェクト。また、教育コースや教材の開発と、それを用いた教育の場を提供するなどの活動を通じて、組込みシステム技術者の育成に貢献することも目的としている。
※富士ソフトは、2009年よりTOPPERSに加入しています。


※3 NCES TRAINING BOARD
 URL:http://homepage3.nifty.com/fpga/files/board/nces_shield/


組込みシステム開発技術者の教育用として、名古屋大学大学院情報科学研究科附属組込みシステム研究センターと有限会社松浦商事で共同開発された評価ボード。


以上

※記載している会社名および商品名は、各社の録商標または商標です。

この件に関するお問い合わせ

■ニュースリリースについて
コーポレートコミュニケーション部
担当/西元・久下
TEL:03-5209-5910
FAX:03-5209-6085
E-MAIL:mkoho@fsi.co.jp


■製品について
ASI事業部 事業企画部
〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦1-6-26
TEL:052-223-0151
E-MAIL:fs-adtk@fsi.co.jp

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