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2022年11月24日

議決権行使助言会社(グラス・ルイス社・ISS社)のレポートに対する当社の見解について



 当社は、議決権行使助言会社であるGlass,Lewis&Co(以下、「グラス・ルイス社」といいます。)、並びにInstitutional Shareholder Services Inc.(以下、「ISS社」といいます。)が、2022年12月4日開催予定の当社の臨時株主総会(以下、「本臨時株主総会」といいます。)で上程をしております会社提案である第1号議案「取締役3名選任の件」(以下、「本会社提案」といいます。)、会社提案・株主提案である第2号議案「取締役2名選任の件」、並びに株主提案である第3号議案「取締役2名選任の件」(以下、第3号議案を「本株主提案」といいます。)について、それぞれレポートを公表したことを確認いたしました。
 下記表の通り、グラス・ルイス社レポートについては当社の主張をご支持いただいている一方で、ISS社レポートについては一部において当社の見解との相違が認められることから、改めて当社の見解をご説明させていただきます。株主の皆様におかれましては、本説明資料及び当社招集通知をご参照いただき、何卒当社取締役会の意見へのご理解を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。





1.グラス・ルイス社、ISS社の賛否推奨

議案 候補者 当社取締役会の意見 グラス・ルイス社の
賛否推奨
ISS社の
賛否推奨
第1号議案
(会社提案)
取締役3名選任の件
辻 孝夫 賛成 賛成推奨 賛成推奨
仁科 秀隆 賛成 賛成推奨 反対推奨
今井 光 賛成 賛成推奨 賛成推奨
第2号議案
(会社提案・株主提案)
取締役2名選任の件
清水 雄也 賛成 賛成推奨 賛成推奨
石丸 慎太郎 賛成 賛成推奨 賛成推奨
第3号議案
(株主提案)
取締役2名選任の件
岡村 宏太郎 反対 反対推奨 反対推奨
筒井 高志 反対 反対推奨 賛成推奨



2. グラス・ルイス社レポートについて
(1) レポートの内容
 グラス・ルイス社は、当社の取締役会の最適な規模が14名以内であるという当社主張について支持されており、当社と請求株主である3D OPPORTUNITY MASTER FUND様(以下、「3D社」といいます。)が双方で推奨している候補者3名を除く、残り4名(本会社提案候補者の辻氏、仁科氏、本株主提案候補者の岡村氏、筒井氏)の中から2名の候補者を当社の取締役会に加えるかどうかを議論すべきとされています。
 グラス・ルイス社は、本会社提案の辻氏に対して、当社取締役会が重要と考えるスキルのほとんどを満たしており、本株主提案の候補者と比較して、最も多才なスキルを有する候補者であること、また、仁科氏に対しては、内部コンプライアンス、企業法務、コーポレートガバナンスに関するガイドライン、証券規制等に関する豊富な経験を有しており、当社取締役会における顕著な専門知識の不足、特に法律に関する専門知識の不足を埋めることとなり、当社の経営及び企業価値向上への取り組みを中立・客観的な立場で評価することが期待されるとの理由から両者に賛成推奨をされています。
 仁科氏については、3D社が当社と比較している上場企業8社のうち7社のスキルセットにおいて、法的専門知識が項目として挙げられ、その7社が弁護士経験のある社外取締役を選任していることも賛成推奨の理由として挙げられており、仁科氏が当社の取締役会において、重要な監督の役割を果たすことができることを示唆しているとされています。
 一方、グラス・ルイス社は本株主提案候補者である岡村氏及び筒井氏については、他の社外取締役候補者が選任されることを想定すれば、個人的な経歴、経験及び資質について、公に異議を申し立てることはないとしつつも、両者の経験が金融市場に重きを置いているとしており、当社の現在の取締役及び本会社提案候補者のスキルと重複するという当社の見解は理解できるとして本株主提案候補者2名に対して反対推奨をされています。

(2)当社の見解
 当社は、グラス・ルイス社レポートにある通り、現任の当社の取締役に加え、当社が会社提案において提案する第1号議案及び第2号議案の取締役候補者計5名のみを選任した取締役構成が、当社の企業価値向上を実現するための最適な体制であると考えております。
 当社といたしましては、グローバルに議決権行使に関する助言を行っているグラス・ルイス社が、当社から独立した立場で本臨時株主総会の議案について分析したうえで、当社取締役会と同様の結論に至ったものと理解しており、本レポートを歓迎しております。

3. ISSレポートについて
(1)レポートの内容
 ISS社は、当社が主張する取締役の人数の総数に制限があり、取締役会の総数の不当な拡大によって取締役会の効率が損なわれるべきでないということ、また、現時点で、本会社提案の仁科氏の過去の経験や専門知識が当社にとって決定的に重要であるとは見受けられないとの理由から、本会社提案のうち仁科氏の選任に対して反対推奨をされています。
 一方、ISS社は本株主提案の筒井氏の選任に対しては、筒井氏のコーポレート・ガバナンス、マネジメント、資本配分の経験は、当社の不動産所有戦略の再評価に役立ち、コーポレート・ガバナンス構造の最適化に関する議論に貢献するであろう、として本株主提案のうち筒井氏の選任に対して賛成推奨をされています。

(2)当社の見解
① 本会社提案候補者である仁科氏に対する反対推奨について
 招集通知に記載の通り、当社の企業価値向上委員会は、当社の取締役会において必要とするスキルセット項目を再検証いたしました。その結果、「法務」についても、今後、多様なバックボーンを持つ取締役で構成される取締役会において、当社の企業価値向上に向けた議論を深めていくにあたり、リーガル面の知識や経験を取り入れる必要があるため、監査役だけではなく、取締役会メンバーとしても求められるスキルと判断いたしました。特に現段階においては、会社統治の基本となる会社法や、コーポレートガバナンス・コード及び各種ガイドラインについて知悉し、それらに関する豊富な実務経験を有しており、当社の事業に適した形への適用・判断ができる人材が必要であると考えております。
 上記の内容について具体的に説明いたします。今後、当社は、企業価値向上委員会を通じた改革を推進してまいります。本臨時株主総会で選任される社外取締役を含め、取締役全員が企業価値向上委員会の委員として、当社の企業価値向上に向けたあるべき姿について議論をしてまいりますが、当社の経営課題について議論を進めるにあたり、弁護士としての法的知見を踏まえた意見が求められる場面も多々生じることになると想定しております。係る状況においては、取締役が議論する場に取締役の立場として法的観点からの発言、判断をできる人材を取り入れることが、企業価値向上に向けた取締役の議論を迅速かつ適切に進めるために不可欠であると考えております。
 また、仁科氏はこれまで、社外取締役及び社外監査役の立場として経営に関わってきた実績や経験も有しており、外部の弁護士が、限定された法的論点に対してコメントをするのではなく、株主に負託された取締役の立場として、当社の経営に係る視点と、法的リスク回避の視点の両面から、当社の企業価値向上に向けて役割を果たしていただける人材であると判断しております。

② 本株主提案候補者である筒井氏に対する賛成推奨について
 招集通知に記載の通り、当社は、当社の取締役の人数については14名を上限とすべきであり、それを上回る人数とした場合には、取締役会の機動的な運営と実質的な討議が損なわれる弊害の方が大きいと考えております。
 上記①に記載の通り、当社といたしましては、法務の観点のスキルを有する仁科氏を社外取締役として選任することは、企業価値向上に向けた取締役の議論を迅速かつ適切に進めるために不可欠であると考えております。
 それに対し、筒井氏を含む、本株主提案の候補者2名は、現在当社の取締役として就任している人材及び、今回、本会社提案(第1号議案)及び会社提案・株主提案(第2号議案)の取締役候補者として上程している人材を含めた取締役会において当社が必要と考えるスキルセットに重複が生じると共に、経営委員会による候補者との面談の内容を踏まえても、当社の企業価値向上のためにその能力を発揮していただける人材であるとの確証が得られなかったこと等を踏まえ、社外取締役として登用することの優先順位は劣ると考えており、当社取締役会としては、本株主提案に対して、反対を表明しております。



以上

この件に関するお問い合わせ

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 コーポレートコミュニケーション部 広報窓口
 TEL:050-3000-2735
 FAX:03-5209-6085
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